こども食堂をやっててよかったと思うこと:こども食堂店主のひとりごと

店主のひとりごと

おはようございます。

 

こども食堂【虎吉】店主・高木のひとりごとです。

 

今回のテーマは『こども食堂をやっててよかったこと』。

 

この店主のひとりごと。

気がつけばすごくネガティブなことばっかり言ってるなーと。笑

こどもたちの未来のためのこども食堂のはずが。。。

そんなネガティブなことばっかり言ってたら未来もクソもないじゃないかと自分で思ってしまった次第です。

 

そんなつもりは1ミリもなかったんだけれども、それだけいろいろござるからここに全部吐き出してるというわけですわ。

そんなことばっかりだったら1秒で辞めてる。

 

でも辞めてないのは、それ以上に、そんなことどうでもよくなるぐらい嬉しいことがあるから。

 

今回はそっちの方に目を向けてみようかと存じまする。

 

自分の中でいちばん大きかったのは、インスタとTikTokでも100万回以上再生されたできごと。

 

中学生の男の子が自分のおこづかいからチケットを買ってくれたやつ。

 

あまりにも唐突なできごとだったのと、照れくささも相まって必死で平静を装うしかできなかった。

 

でもホントはその場で抱きしめて髪の毛ワシャワシャしたくなるほど心が揺れ動いて、死ぬほど嬉しかった。

 

こども食堂やっててよかった

 

って心の底から思えた瞬間だった。

「あぁ…おれはこの時のためにやってたんだ…」と。

 

それまでずっと悪いことばかりだったわけじゃないし、嬉しい出来事は他にもたくさんあった。

 

でも、ここまで嬉しさが爆発したのは、たぶんまだオープンしてから半年弱で経験値がまだまだ浅かったのもあるだろうし、苦しいこともたくさんあったからなのかなーと。

 

自分の中でのこども食堂っていう場所の目的地はここに通ってるこどもたちが将来大人になった時に、自分が稼いだお金でチケットを買いに来てくれること。

 

僕がとらきチケット制度を丸パクリした動画の奈良のカレー屋さんで実際にそういう子がいて、あぁ~…こんな子が出てきてくれたら嬉しすぎて泣いてまうなぁ…と。

 

そしてそれを僕の中で目標にしようと思った。

 

今の子たちが自分で稼げるようになるまで少なくとも5、6年はかかる。

 

高校生でバイトを始めたと仮定したとしても最低3年。

 

それまではそんな子が現れるわけない。

それぐらい時間はかかるよねーと思ってた矢先のできごとだった。

 

まさかこんなにも早くに。

 

たぶん親からもらったお小遣いで、決して自分で稼いだお金っていうわけじゃない。

 

そりゃー中学1年生だとアルバイトもできないから当然のこと。だからみんなお金ないだろうし、100円、200円がめちゃくちゃ大事な時期。

 

少なくとも僕自身はそうだった。

 

とらきチケットは1枚200円。

 

しかもそれが自分のものになるわけじゃない。

 

中学1年の頃の僕だったら到底そんなことできなかった。

 

それを彼は平気でやってのけた。

 

そしてこれが初めてだったから泣きそうになるほど感動した。

 

これを言うと「それ初めてちゃうし」っていうヤツがいそうなんだけど、それはあえてカウントしないでおく。笑

 

彼と彼は友達だ。

 

この動画の子は少し変わった子で、吃音持ちの数学オタク。

 

初めて「ん?」って思ったのは、まだ彼が来るようになって2回目か3回目かの時。

 

彼はいきなり「元素記号を全部覚えてるから今から言うわ」と言い出して、途中何個か覚えてない部分はあったけど、ほぼ完璧に元素記号を覚えていた。

 

その数実に108個。

 

すげーなコイツ…。

 

っていうのが僕のその時の印象だったとともに、あぁ…この子はオタクなんだなと。

 

ひとつのことにすごく夢中になってこだわるけれど、それ以外はとことん興味が無い。

 

僕自身もそういうとこはあるので、類は友を呼ぶなぁと。

 

そういう意味で、可愛がる対象になった。

 

それ以来、彼はいきなり扉を開けて「オッス!」とだけ言ってそのまま帰ったり、中に入っても何も注文せずひたすらしゃべるだけしゃべって帰ったりと、彼にとって居心地のいい場所になったみたい。

 

そんな彼がそういう行動をしてくれた。

 

僕にとってはかけがえのない一生の宝物になった。

動画に残しておいてホントによかった。

 

広く浅くよりも、狭くても深いつきあいをして、そういう子がひとりでも多く出てきてくれたらいいなあと思う。

 

ご清聴ありがとうございました。

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