こども食堂店主のひとりごと:こども食堂の理想のカタチ

店主のひとりごと

おはようございます。

こども食堂【虎吉】店主・高木のひとりごとです。

 

今回のテーマは『こども食堂の理想のカタチ』。

 

こども食堂はたぶんまだまだ発展途上の文化。

 

果たして発展してるのかどうかも微妙なところ。

 

オープンから4ヶ月。

 

今の日本には、確実にこういう場所があった方がいいなと。

 

そう思わせてくれた出来事がたくさんあった。

 

こども食堂と謳っているものの、オープンから1ヶ月ぐらいはこどもだけの来客はほとんどなく、大人と一緒に来たりちょっとのぞいてすぐ帰る、みたいなことがあったぐらい。

 

1ヶ月ぐらい過ぎた頃、ちょうど夏休みと重なってたこともあってか、一気にこどもだけでの来客が増え始めた。

 

きっかけは友達のおばちゃんの孫Sくん。

 

そのおばちゃんはかれこれ10年以上のおつき合いで、ウマが合うのかなんだかんだ仲良くて母親みたいに接してくれる。

 

僕がこども食堂をやってると話したら、1週間後ぐらいに孫・Sくんが友達とふたりで来店。

 

そこから友達を連れてきてくれるようになり、今やすっかりその子たちは常連になった。そしてカウンターの中に入って勝手にコップをとって水を自分で入れたり冷蔵庫を勝手に開けたりやりたい放題。すっかりたまり場になってらっしゃる。

 

中には虎吉大好きっ子もいて、毎日のように通ったり、メニューの開発を手伝ってくれたり、自らのスマホのアイコンの写真を虎吉にしてくれたり(笑)、虎吉愛をヒシヒシと感じる。

 

すっかり仲良くなって(…と思ってるのは僕だけだったらどうしよう)、何人もきてくれるようになって、ふと気になったことがひとつあった。

 

親御さんはここがどんな場所なのかって気にならんのかな…??

 

なんでこーへんねんとかそんなことは1ミリも思ってないの。

 

ただ、僕も高1と小5と小3の息子がいる親の立場なので、仮に息子がそういうお店に何回も通うぐらい気に入ってるんだとしたら、親である僕自身もすごく気になる。

 

一体どんな場所なんだ?と。

 

とりあえず話は聞くと思う。

どんなとこなの?と。

 

そしてその話を聞いて居酒屋もやってるんだと知ったらとりあえず1杯飲みにでも行く。

 

どんな人がやってるお店なんだろう?ってとこがすごく気になるので。

その人の人柄とかお店の雰囲気とかなんかいろいろ気になる。

HPをみたとしても表層のことしかわからないだろうし、やっぱり直接話を聞くのがいちばんいいと思うんだが?

 

でもこれまでこどもたちはたぶんのべ30人以上は来てると思うんだけども、親御さんが顔を出してくれたのは片手で数えれるぐらい。

 

みんながみんなそんな頻繁に通ってるわけじゃないとしても、そんなに気にならんもんなんかなー?っていうただの素朴な疑問。

 

そんなことを考えてる最中、先日ひと組の夫婦がご来店。

 

お酒を飲みつつ料理も食べつついろんな話もしてたぶん満足していただけたのではないかと。

 

そしてお会計を済ませた後、とらきチケットを買ってくれるとおっしゃってくださった。

 

しかも大量に。

 

え!?

こんなにいいんですか?!

 

って言ったら、、、

 

実は私たちここでお世話になってる子の親なんです、、、と。

 

マジかっ!!笑

 

全然気がつかなかった。笑

言われてみれば似てるかも、、、

 

詳しく話を聞くと、なんでもその子は親はここには絶対来ないでくれと言われていたらしく、お忍びでこっそり来たご様子。

 

こどもは家では少し反抗期気味なんだとか。

 

だから親が虎吉に来られると自分の居場所がなくなる、みたいな感覚になるんだろう。

 

なるほど。

 

そういうパターンもあるのか、と。

 

たしかに自分がこどもの立場だったら、そんなことを思うかもしれない。

絶対来るな、と、言うかもしれない。

自分の憩いの場に親が来てしまったら憩いの場じゃなくなってしまう。

 

そして親の立場としてはこどもに強くそんなことを言われてしまうと行くに行けなくなるのかもしれない。

 

もしかしたらそんなふうに思ってくれてる親御さんもいらっしゃるのかもしれないなーと、自分が疑問に思ってたことが一気に覆された感じ。

 

それでもこのご夫婦みたいにお忍びでこっそり行きたいとは思う。

 

ゆーてまだこどもたちが来るようになってから3ヶ月弱。

 

これからもしかしたらそういう親御さんも増えるのかもしれないなーと。

 

こどもが親に来るなと言うパターンはまったく想像してなかったので、自分の考えの浅さにちょっと恥ずかしくなった。

 

それにしてもお忍びでこっそり来てくれるなんて。

いちばん嬉しいやつ。

 

しかもホントは名乗るつもりはなかったと。

 

名前聞いてよかった。

 

ありがとうございました。

めちゃくちゃ嬉しかったです。

今は表立ってお礼は言えないのでこの場を借りて御礼申し上げます。

 

飲みにとか食べにとかじゃなくても、顔出してくれるだけでもすごく励みになります。

 

もしお子さんが来るなと言っているのであれば、僕は口は閉ざしておきます。

 

よろしくお願いします。

 

ご清聴ありがとうございました。

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