白い巨塔は不朽の名作な件:こども食堂店主のひとりごと

店主のひとりごと

おはようございます。

 

こども食堂【虎吉】店主・高木のひとりごとです。

 

本日のテーマは『白い巨塔』。

 

虎吉ではほぼ毎日ずーっとテレビで「白い巨塔」が流れっぱなしになっている。

 

白い巨塔は2003年秋から2004年春まで2クール放送されたドラマで、もう20年以上も前のお話。

 

そんな、かなり時間が経過した今みても非常に面白い、普遍的なドラマだ。

 

たぶん今から20年後にみても面白いって感じるんじゃないかな。

 

唐沢寿明と江口洋介のダブル主演で、医学界の人間関係とか医療訴訟なんかを描いたドラマで、視聴率は軒並み20%を超えていたそうな。
#最終回なんか31%ですってよ

 

そりゃー面白いもの。誰だってみるよアレは。

 

出てる俳優陣もそうそうたるメンツが揃っていて、皆さん演技力が素晴らしくてすごく見応えがある。

 

これまで何回みただろうっていうぐらいみて、かなり長編のドラマなのに、けっこうセリフを覚えてる。

 

その反面、あれ?こんなシーンあったっけ?って思うようなところもいまだにある。#集中しろ

 

それだけ何回もみてるのに飽きないのにはいくつか理由がある。

素晴らしい芸術は何度も触れたくなる

 

まずやっぱり内容が素晴らしい。

権力と欲望が渦巻く「医局」という古い体質の制度があって、それに翻弄される人、立ち向かっていく人の対立構図が根っこにあって、その上でさまざまなストーリーが展開される。

 

こうした人間関係は時代に関係なくどこでもあるもので、すごく普遍的。

 

こうはなりたくないなーとか、こうありたいみたいな自分の立ち位置を見直す意味でもすごく面白い。

 

人が何を目的として生きていくのか、みたいなメッセージ性もあったりする。

 

そしてそのストーリーをより素晴らしいものに昇華してるのが俳優陣の素晴らしい演技力。

 

このドラマはとにかく俳優陣がすごく豪華で、今このメンツでやろうと思ったらたぶんムリなんじゃないかと思うぐらい豪華。

 

伊藤英明とか佐々木蔵之介とかここからブレイクしていったんじゃなかったかしら。

 

俳優陣の皆さまの演技力が引き込まれるほど素晴らしいから何回もみてられるってのもある。

 

そしてその俳優陣の演技を引き立たせてくれる音楽。

音楽は僕の大好きな加古隆氏。

 

彼の作る音は壮大というかなんというか。

ものすごい深みを感じる。

 

その世界観が白い巨塔という物語にピッタリハマってて、それを味わいたくてずっと流しっぱなしってのもある。

 

たぶんこの音楽がいちばん割合がでかい気がする。笑

内容:俳優陣:音楽=2:3:5ぐらい。

 

なんせ僕はテレビで流してはいるものの、画面に目線を送ることはほぼない。

 

音だけ聴けばそのシーンが脳に浮かぶぐらい内容を覚えてるからだ。

 

なので白い巨塔をみるというより「聴いてる」感じ。

 

そんな白い巨塔をリアルタイムでみてた時は、ホントに夢中になってた。

 

バンドのリハーサルが夜11時から予定されてたにもかかわらず、僕は白い巨塔に夢中になりすぎて11時に間に合わなかったことが1回あった。

 

さすがにメンバーに怒られた。

でもあれはしかたない。笑

 

最終回の2個ぐらい前のクライマックスで、伊藤英明演じる柳原先生が法廷で真実を叫ぶシーンだった。

 

あれを途中で放ったらかして行くなんて僕には考えられなかった。

気になって練習なんかできやしない。

その時、メンバー全員が白い巨塔をみていたのでメンバーの皆さまも同じようになるかと思いきや、まさかの僕だけだった。ケケケ

 

ドラマをみてリハーサルに遅れたのは後にも先にもそれだけ。

 

僕の中では今までそんなことはありえなかったのに、この白い巨塔というドラマは僕を狂わせた。

 

20年以上経った今でもこれだけ夢中になれるわけだ。

 

長い放送期間の中で、前半は唐沢寿明演じる「財前五郎」が教授になろうと謀略する教授選を巡る話。

後半は財前五郎が執刀した患者が術後すぐに亡くなって、遺族に訴訟を起こされるという話だった。

 

医者の世界を知らない僕からすると、ホントにこんなマンガみたいな世界があるのか?と疑いたくなるほど権力と権威が横行してる世界だけど、たぶんこんなのまだマシな方で、昔の日本はもっと身分差別が酷かったんだろうなと思うと、今の時代に生まれたことはすごく幸せなことなんだなと思う。

 

ドラマだから当たり障りない表現に変えられてる部分も多々あると思うし。

 

現代では医者の世界は医局という制度がなくなったと聞くけど、この白い巨塔が放送されるちょっと前まではこんなのが当たり前だったみたい。

 

こんな世界に居たら精神ぶっ壊れちゃう。

 

登場人物のほとんどの人が教授というものに対して時代劇のお殿様みたいな腫れ物を触るみたいな接し方をしてて、なんか息苦しそうだ。

 

僕がお世話になった音楽事務所もなんかそんな感じで社長が殿様キングみたいに偉そうにしてらっしゃったな。

 

息苦しくて音楽どころじゃなかった。

 

実際にリアルタイムでそういうのを体験しつつ白い巨塔をみたら、あぁ、日本てそもそもそういう文化の国なんだなって思った。

 

政治家さんなんかはいまだにそういう文化が色濃く残ってらっしゃる。

 

派閥がどうだの。

やれ賄賂だの。

すげー世界だ。

 

まーそんな諸々を感じさせてくれる俳優陣の皆さまの演技力の高さよ。

 

目線で演技するとか細かいところまで面白い。

個人的に好きなのは上川隆也さん演じる関口弁護士。

 

最初はぐーたら弁護士だったけど、矢田亜希子さん演じる東佐枝子の言葉に感化されて覚醒。

そこからがカッコイイ。

 

そして主役の財前五郎。

 

親友でライバルの里見修二とのダブル主演ってことになってるけど、やっぱり主役は財前五郎だ。

 

財前五郎を軸に物語が展開されてる。

 

彼は元々はすごく優しい人間なんだろうなと思う。

母親の態度とか愛人のケイコの言動をみてたらなんとなくそれが伝わってくる。

財前が母親と直接対峙してる場面は一度もなく、電話でしゃべってるだけだけど、その時だけは素に戻ってる感じがする。

 

岡山の山奥の田舎から出てきて、大学病院の医局という荒波に揉まれて、ここで生きていくためには傲慢な自分を演じなければならない、というふうになっただけなのかもしれない。

 

そもそもすごい努力家なんだろうなというのはわかる。

 

ものすごい勉強しないと国立大学の医学部なんて入れないし。

それは母親も言及してる。

オペの技術が超一流なのも、ものすごい努力の賜物。

 

そして彼はものすごく純粋で真っ直ぐな心を持ってる。

 

それを貫けないのもある種の優しさからきてるのかもしれない。

 

そういうシーンが随所に散りばめられてる。

 

愛人のケイコにはワガママでこどもっぽい一面もみせるし、すごく人間くさい。

 

親友でライバルの里見修二は彼のそんなとこも含めてひとりの人間としての関係性があるのも素晴らしいところ。

 

なんだかんだ言いながらも財前のことを大切に思ってるし、医者として尊敬もしてる。

 

でもお互いに素直になれないところもあって、みててやきもきするところもある。笑

 

そんなこんなで白い巨塔はすごく面白いのでぜひ。

 

ご清聴ありがとうございました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました