おはようございます。
こども食堂【虎吉】店主・高木のひとりごとです。
本日のテーマは『お別れ会を開催してみた』。
虎吉の動画に何回か出演者してくれたNくん。
中学校に入学したぐらいのタイミングで虎吉に初来店。
最初からこっちがタジタジしてしまうような、ぶっ飛んだ濃いキャラですぐに馴染んだ。
ガツガツくる子は大好物でござる。
それから頻繁に来るようになって、他のいろんな子たちともすぐに仲良くなった。
まぁ、学校が一緒だから当然といえば当然の流れなんだけども。
でも同じ学校と言えども、わりと人数多いから全然交流のない同級生もいたりして、「おまえ何組?」みたいな話も繰り広げられるので、虎吉がそういう交流の場になってるのは嬉しい限りだ。
交流すれば仲良くもなるし、当然のごとくケンカもある。
Nくんは性格的に猪突猛進的なところがあって、それが影響して虎吉内で同じ中学校の子とケンカをしてしまった。
そしたら、バツが悪かったのか、全然虎吉に顔を出さない時期があった。
あれだけ頻繁に顔を出してギャーギャー騒いでた人間が突然パッタリ来なくなると、ポツンと寂しくなるものだなー。
そんなある日、Nくんが急遽転校することになった、ということを耳にした。
本人から聞いたか、誰か伝いで聞いたかは忘れたけど、なんでこんな時期に???。
まだ中学校に入学して1ヶ月ほどしか経ってないのに?
話を聞くと、親の仕事の都合でこれまで何回も転校を繰り返してたとのこと。
今回もその流れで急遽決まったっぽい。
なるほど。
彼の破天荒な行動の裏にはそういうバックグラウンドがあったのか、と。
初めましての人と仲良くなるにはこれ以上ない方法だ。
まんまとやられてしまった。笑
僕自身、転校ばっかりしてきたから彼の胸中はなんとなく理解できるところがある。
もう、寂しくてたまらないだろうな、と。
しかも虎吉という、楽しい場所ができてしまったのとほぼ同時にここを離れないといけない、というのは、言葉ではとても表せない気持ちが複雑に絡み合ってるだろうな。
その細かいところまで理解することはできないけど、そんな彼の胸中を思うと胸が張り裂けそうになる。
でもまだ彼は依然ケンカ中。
それまではけっこう仲良くやってるのをみてたので、このまま大阪を離れていいのか?と。
最終的な判断は彼自身が決めることだけど、僕自身、何もせずにそのまま放置するとすごくモヤモヤが残ってしまう。
とりあえず声をかけてみた。
「このまま仲直りせずにそのまま行ってしまうのか?」と。
答えはNOだった。
よかった。
それなら話は早い。
でも、それを聞いてから仲直りするまでホントにあっという間で、いつ仲直りしたのかもわからないし、ホンマにケンカしてたんか?っていうぐらい元通り。
なんなら前よりも仲良くなってんじゃね?ぐらい。
心配した時間返せ。笑
何はともあれ、わだかまりを残さずに旅立てるならよかった。
旅立つまであと1ヶ月もない。
このままじゃあねーっていうのもなんか寂しいなーと思い。
お別れ会をやろうと思い立った。
って言っても、盛大に何か催しができるってわけでもないから、虎吉内でその日はNくんはなんでも食べ放題!ぐらいしか思いつかない。
それを提案してみたところ、本人はもちろん、いろんな子が喜んで賛同してくれた。
中には「おれも行きたいからこの日にして!」と日付を指定してくる輩も。笑
で、迎えた当日。
続々やってくる。笑
中にはこんな子知らねーってこもたくさんいて、お店は8席しかないのに入りきらないほどの人であふれかえってた。
でも虎吉がただ食事を無料で食べれる場所じゃないっていうのをすごく実感できた瞬間でもあった。
当日、特に壁飾りとかを何も考えてなかった僕は、店内を普段のままにしていた。
それをみたこどもたちは「飾り付けとかせーへんの?」と。
あー。
なるほど。
そんなこと考えてくれるんだー、と嬉しくなった。
そして来る人来る人が誰ひとりとして食事をしようとしない。
みんなお別れ会のことで頭がいっぱいで自分が食べる事なんか蚊帳の外だ。
それってすごいことだなーと思いつつ。
すごくいい光景に思えて、胸が熱くなった。
たったひとりの友達のために自分のことは度外視で飾り付けのために買い物に走ったり、自分たちだけで一生懸命飾り付けをしたりして、少しでも盛り上げようとしてる。
なんだこれ。泣
すげー温かい。
そこには打算なんてものはなくて、ただただ友達を喜ばせたいっていう気持ちだけがあった。
虎吉やっててよかった。
飾り付けが終わって本人が登場したらプレゼントを渡したり、100均で買ってきた本日は主役のタスキとレインボーアフロのかつらをかぶらせてパーティムード全開。
そこからやっとみんな食べたいものを食べたりしてワチャワチャなり始めて店主は怒涛の大忙し。
結局この日はNくん含め何人かは夜遅くまで残ってて、すごく名残惜しそうにしてた。
こんなお別れ会だったら何回でもやりたいなぁ。
ご清聴ありがとうございました。
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