反抗期のこどもの対処法:こども食堂店主のひとりごと

店主のひとりごと

おはようございます。

 

こども食堂【虎吉】店主・高木のひとりごとです。

 

本日のテーマは『反抗期のこどもの対処法』。

 

先日、とあるママさんからこどもとの距離感の掴み方みたいな話をした。

 

こどもは12歳。

小学校6年生で、ちょうど反抗期を迎えるお年頃。

 

学校に行くのがイヤで毎朝ママさんと格闘してる、とのこと。

 

イヤならわざわざ行かせなくてもいいじゃん、って言っても聞かないので、早々に諦めた。

 

こういう時、こどものためってよく言うけれど、それはこどものためじゃなく、たいていの場合、親が恥をかくとか、何か言われたりするのがイヤだからっていう保身にすぎない。

 

こどもはそういうのは敏感に感じ取るから、より一層反抗的になる。

 

ホントにこどものためというなら、なぜ行きたくないのかをもっと深いところまで探るべき。

 

なぜ行きたくないのかを本人すらわかってないことも多いし、わかってても本音を言わないケースも多々ある。

 

だいたい「ねむい」とか「ダルい」とか「めんどくさい」とかそういう理由で行きたくないという。

 

それを鵜呑みにする親は「そんなしょーもない理由なんだったら行きなさい」と言う。

「頭痛い」っていう子もいらっしゃるけど、だいたいウソなので病院に連れて行っても特に異常はみられない。

 

どっちみち、そんなふうに無理やり行かせようとしたところで、余計にこどもとの溝は深まっていくばかり。

 

そうじゃない。

 

なぜ頭が痛いのか、なぜダルいのか、なぜめんどくさいのか。

 

そこんところを寄り添って話をしないことには根本的な解決になんてならない。

 

たいていの場合、こどもがそういうことを言うのはメンタルが原因なんだけど、先ほどのママさん含め多くのママさんがそこんところを理解しようとしない。

 

甘えてるだけ

 

そんなふうに簡単に片付ける。

 

いちばん近い存在であるはずの親がそんな考え方だとこどもの心は閉じていく一方で、距離は縮まるどころかどんどん遠くなっていく。

 

大事なのはこどもとヒザを突き合わせて向き合うこと。

 

向き合うって言ったっていろんな方法がある。

ただただ物理的に向き合ってしゃべることが向き合うことじゃない。

何も言わずにただただ話を聞くだけでも向き合うことになる。

大事なのはこどもに寄り添ってあげること。

 

こどもに寄り添ってよく観察してれば自ずとみえてくるものがたくさんある。

 

ちょっとした仕草でその子の考えてることがわかったりするし、言葉の端々にも本音が見え隠れしたりする。

 

精神的に未熟なこどもはまだそのへんをうまく隠せないことが多いので、よく観察してればそれだけでもよくみえる。

 

でも先ほどのママさんも含め、ほとんどの親はこどもと向き合ってない。

 

向き合えない原因は他のことが頭にチラつくから。

 

世間体だったり自分の感情だったり立場だったり。

 

そういう余計なものが頭の中を支配してこどものことをちゃんとみるだけの余裕がない。

 

自分の感情なんてのは自分でコントロールすればなんとでもなるものなので、こどもの反抗期どうこう言う前に自分自身の修行をした方がいい。

 

とはいえ、人間なので感情はどうしようもない部分はある。

 

コントロールできるようになるにはなかなかしんどい思いをしないといけない。

でも、感情をぶちまけてこどもを萎縮させてしまってる、というケースも少なくない。

それでも感情をぶちまけてしまうのか?

 

頭の回転の速いこどもなら、感情をぶちまけるような人間は一線引いて接する。

たとえそれが親だとしても関係ない。

 

そしてその関係が戻ることはほとんどない。

 

僕自身はそんなケースで、こどもの時から変に頭が回るうえに繊細なので感情をぶちまける人間は一線引いてた。

 

親もそんな感じで、小さい時に感情をぶちまけられすぎてそれが長らく尾を引いて、今なお関係が修復しないままだ。

 

それがトラウマみたいになってるので、自分が親になって、こどもにそんな思いだけは絶対させないように気をつけてる。

 

世間体とか立場みたいなものは、大人に対しては使えるカードかもしれないけど、こどもにとっては何の価値もない意味のないシロモノ。

 

こどもはそんなことを言われても、もはや何を言われてるのかさっぱりわからないので、やめた方がいい。

 

そういう余計なものは取っ払って、真剣に向き合えば、ちゃんとこどもも向き合ってくれる。

 

こどもとの取引

 

こどもと取引をするなら先に条件を出さない方がいい。

 

たとえば、こどもが学校に行きたくないと言って不登校気味な時。

 

その子が「サッカーチームに入りたい」と言ったら。

 

こんな時のダメなパターンは、「じゃあサッカーチームには入れてあげるから学校に行きなさい」だ。

 

度合いにもよるけど、学校に行きたくない思いが強い場合、この言い方だとこどもは「じゃあいいわ」となってサッカーチームに入るのを諦めてしまう。

 

それだけじゃなく、親には二度とそういう相談をしなくなる可能性すら出てくる。

 

そうじゃなくて。

 

この場合は、サッカーチームに入りたいのなら先にそれを実行してあげるべきだ。

 

サッカーチームに入るならサッカーボール、スパイクなどなどいろんな道具が要る。

 

それらをすべて揃えてあげて、チームに入る手続きもしてあげて、「チームに入った」という既成事実を作る。

 

その時点で「サッカーチームに入りたい」という願いを叶えてくれたわけだから、交渉はしやすくなる。

 

そうすると「学校に行く」という言葉も受け入れてくれる可能性が高くなる。

 

どちらの場合も条件的には同じなんだけど、順番を変えることで、伝わり方が変わる。

 

なんだかんだ、こどもは親には甘えたい。

 

そして親は甘えさせてあげたい。

 

でもそのふたつが全然違う方向を向いてしまうと大きくすれ違ってしまう。

 

お互いに気持ちの熱量は同じなのに。

 

こどもがその方向を変えることはほぼ不可能で、そんなことをしようとしても要らぬ時間と労力がかかってしまうので、大人である親が方向転換した方が話が早い。

 

反抗期はこうしたすれ違いとか、大人がちゃんとこどもと向き合ってないから起こるもの。

 

こどものせいにしたらそこですべてが終わるので、何事も自分の責任ととらえて成長したいなと思う。

 

ご清聴ありがとうございました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました