おはようございます。
こども食堂【虎吉】店主・高木のひとりごとです。
本日のテーマは『音楽とワタシ』。
こども食堂を運営する中でまさかの出来事だったラッパー・ZIPPOとの出会い。
ZIPPOとの出会いが音楽と再び深く向き合うきっかけになった。
16歳の時にドラムを始めて20歳ぐらいでバンドでプロを目指すって決めた時に音楽に対して真剣に向き合い始めた。
ドラムだけじゃなく、作曲、編曲、音響、音楽理論、いろんな音楽の勉強をした。
勉強して音楽の深さを知っていくと、小学校とかの音楽の授業で習ったこととかが全部繋がって、「音楽ってめちゃくちゃオモロいやんけ」って思った。
なんで音楽の授業ってあんなにつまらないんだ?
たぶんこういう人って世の中にたくさんいると思う。
学生の時は音楽なんか大っ嫌いだった、っていうプロの人はけっこう多い。
プロじゃなくてただただ音楽を聴くのが好きな人でも、学生時代の音楽の授業は面白くない、っていう人もたくさんいる。
なんだ。
シンプルに学校の先生の伝え方がヘタクソなだけじゃないか。
よくよく考えてみると、音楽との出会いは物心ついた時ぐらい。
車の中で流れてた荒井由実とかカーペンターズとかかぐや姫などなど。
親が好きだったアーティストたち。
今でもその曲を聴くと車の中の情景が脳裏に浮かぶ。
それは僕にとってすごく心地良い音だった。
他にもアニメの主題歌とか劇伴音楽だったりを聴くとそのシーンが脳裏に浮かんで気持ちよくなったりするので、僕は元々音楽が好きだったのだと思う。
でも音楽の授業は嫌いだった。
好きでもない、よく知らない音楽を聴かされたり歌わされたりが全然意味がわからなかった。
特に歌のテストなんかは先生どっかで事故に合わないかなとか思ったりするほど嫌で嫌でしかたなかった。
なんで大勢の人の前で独唱せなあかんねん。笑
音楽の授業の題材がアニソンとかだったらたぶんもっと音楽の事を知りたい!って思ってたハズ。
そういう意味ではずいぶん遠回りをしてしまったな、と思う。
でも音楽の授業って言ってもしょせん週に1回とかだったし、ゲーム音楽とかはカッコイイなーと思ってゲームする手を止めて音楽だけをずっと聴いてたりもしたので、授業の音楽と普段耳にする音楽とはまったく別モノとしてとらえていたんだろう。
同じ音楽なのに。
それとこれとがようやく結びついたのが20歳を過ぎてから。
でも音楽の世界は奥が深すぎて、自分を見失うこともたくさんあった。
いちばん見失ってたのはバンドがメジャーデビュー間近になった時。
精神的に弱々だった僕はいろんな大人が絡んでくたり、事務所の先輩方がメジャーデビューしていくその状況とプレッシャーに耐えられなくなって、音楽そのものを楽しめなくなってしまった。
もはや何を演奏しても、何を作っても何がいいのかわからない。
頭の中が完全に真っ白だった。
いや、真っ白だったら純粋に楽しめたはず。
むしろ真っ黒だったな。
そんな精神状態だったのと、人間関係でグチャグチャになってバンドが解散したことにより、僕の音楽に対する気持ちはやり切ったわけでもなく、かといって何ものかに閉ざされたわけでもなく、すごく中途半端なものになった。
そんな中途半端なものでも、やっぱりどこかで真剣に音楽と向き合いたいという気持ちはあった。
だからバンドが解散して、それまでつきあってた音楽仲間ほぼ全員と関係を断ち切っても、ひとりでやろうとした。
でもやっぱり自分の中でモヤモヤしたものは拭いきれず。
作っても作ってもどこか納得いかない。
なのでしばらく音楽から離れようと思った。
感覚がクリアになるまで。
とある作曲家の方に弟子になるか?って言われたけどそれも断った。
もう自分でもいっぱいいっぱいだった。
でも実際に離れられてたかっていうとそんなことはなかった。
テレビを観てたら音楽は絶対流れてくる。
スマホで動画をみても音楽は絶対ついてくる。
そんな時は意識しなくてもリズムのこととか、自分だったらどうアレンジするかなーとか、なんだかんだ音楽のことを考えてしまってる。
もうこれは切っても切り離せないものなんだなと。
でもそれを行動に移すことはしなかった。
PCに向かって曲作りをしたりすることはしなかった。
そんな生活を約10年以上。
もう1回音楽と真剣に向き合ってみようと思ったきっかけはとあるマンガ。
マンガからは音が出ない。
でもそのマンガからは音が聴こえてくる。
その時に心の底から音を作りたいと思った。
そしていろんなことをやり始めた。
ドラムの叩いてみた動画を出してみたり、作曲の仕事をしてみたり。
そんな中、自分の心がまだまだ闇の中にいたことに気がつく。
あー。
まだ抜け出せてなかったのか、と。
すごい精神状態で生きてきたんだなーと。
そんな状態でよく音楽作ってたなーと。
なんとか抜け出せそうな感じを掴みかけてる時に、こども食堂が始まった。
そしてこども食堂を通じていろんな人に出会った。
その出会いが完全に抜け出させてくれた。
どうやら高木大輔という人間はこんな人間だったらしい。
いろんなしがらみが取れて100%天然素材の状態になった。
生まれて初めてその状態になって、そのタイミングでZIPPOに出会った。
そうして向き合った音楽は今までとは比べ物にならないぐらい楽しいものだった。
今まで積み上げてきたものはそのまま残ってアップデートされた感覚。
改めて音楽というものの素晴らしさを魂に刻み込めた。
ステージの上で演奏するのは自分の性にあわないので、裏方でやっていこうと思う。
ずっと感じてた違和感だった。
たしかにたくさんの人の前で演奏してその人たちを絶句させるほどの圧倒的な演奏をするのは気持ちが良い。
でも僕はそれを後ろで操りたい側の人間だ。
実際、ステージの上で演奏するよりも、PAブースで機材をイジりながら演奏者と観客がひとつになってるのを見る方が心地よかった。
でも当時の僕はプロになる!って意地になってた部分もあるのでそんな感覚を見て見ぬふりしてたんだと思われる。
ドラムも自分で演奏するより教えてる方が楽しいってことに教える側になって初めて気がついた。
そんなわけでもう表舞台に立つことはないと思われる。
やるとしてもZIPPOの後ろとかで1曲だけとか。
そんな日が来たら胸アツだな。
ご清聴ありがとうございました。
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