高校生の反抗期は厄介。経験者が対処法と原因を解説:こども食堂店主のひとりごと

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torakchi

こども食堂【虎吉】店主。整体師。音楽家。水墨画家。バツ3。元女性風俗セラピスト。元PA(音響)。

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子育て

おはようございます。

 

こども食堂【虎吉】店主・高木のひとりごとです。

 

本日のテーマは『高校生の反抗期は厄介。経験者が対処法と原因を解説』。

 

僕は高校生の時、反抗期に突入した。

中学では一切反抗期はなかったと思うけど、高校生になったら一気に反抗期が爆発した感じ。

 

親子の会話は減り、バイトや部活で家にいる時間も減り、親としゃべるのはうっとうしかったので家にいることを極力避けてた感じだった。

 

僕の友人にも、高校生の時は家にいると親があれやこれやうるさいので極力家にいることを避けて、親が寝たタイミングを見計らって帰ったりしてた、なんて人がけっこういる。

 

中学で反抗期にならなかったからといって安心してると危険。

それはある日突然やってくるかもしれない。

高校性にもなると体も大きいので力ではかなわないことも多々ある。

僕は親に対して暴力まではいかなかったけど、ひどい人は親を殴ったなんてこともある。

 

反抗期にならないためにはどうすればいいか?

反抗期突入してしまったらもう手遅れなのか?

 

実際にそうなった人の視点と、こども食堂でちょうどその前段階の小中学生と接することで得た経験から、そうはならないでほしいという思いから、僭越ながら親御さんに対して意見を申してみようと思った次第でござる。

ヘタするとこどもが大人になっても親との関係がうまくいかず、疎遠になる可能性もある。#僕のように

 

高校生で反抗期は遅い?

 

一般的に反抗期に突入するのは、小学校高学年から中学生の間が多い。年齢でいうと10歳~15歳ぐらいでけっこう幅広い。

 

だけど、それはあくまで一般的な話。

 

僕を含め、高校生になってから反抗期に突入する人も一定数いらっしゃる。

僕がそうなった原因はいくつかある。

 

反抗期が遅い原因①かまってもらえない

 

理由のひとつに「親にかまってもらえない」というのがある。

 

僕は小学校5年生ぐらいの時にバスケットボールを始めて、バスケ経験者の父にいろいろ教えてもらったりしてた。

 

褒めてくれることはあんまりなかったけど、たまに褒めてもらえたのが嬉しかった。#経験者に褒めてもらえるのは他の人が褒めてくれるのとはまた全然違うものがある

 

ところが、中学生になってバスケ部に入ると、一緒にバスケをやる時間はなくなった。

たまーに試合を見に来てくれてたけど、褒めてくれることは一切なくなった。

それが父親なりの愛情であることはその当時はまったく理解できず、寂しい思いをした。

 

中学生になると、小学生の時とは違ってちょっとだけ大人の階段を上るから、親もそんな感じで僕をみてたそうな。

バスケだけじゃなく、生活すべてにおいて「もう中学生なんだから」的な感じになってた気がする。

 

中学生と言えど、まだまだ中身はお子ちゃま。

いきなりバシッと変わるとこどもは戸惑うものである。

 

それでも適応できる子がほとんどなのかもしれない。

だけど僕には無理だった。

 

人はそれぞれ成長速度というものがある。僕の場合は『愛着障害』っぽいところがあって、精神的な成長がかなり遅れてた。

 

だからそもそも親に対しての信頼があまりなかった上に、親のそういう態度の変化に余計に敏感になってたのはある。

愛着障害は幼少期の親子の関係がうまくいってないことが原因。

 

めちゃくちゃ長くなるからここでは割愛。

 

詳しくはコチラ⇒【生きづらいと感じる人】生きづらさの原因は愛着障害かもしれない

 

精神的にかなり不安定だった時期が長かった。

それでも中学ではバスケをやりたい!という気持ちが強かったから、なんとか頑張れた。

 

もしそれがなかったら、グレてとんでもないことになってたかもしれない。

 

中学生と言えども、まだまだ中身はお子ちゃまなことが多いのが男子。女子はまたちょっと違うかもしれないけど、基本的にはあまり変わらないんじゃないかなーという気がする。

 

なので、僕は中学生の時に寂しさゆえに親に対する信頼が一気になくなって(それ以前からなかったけど)、親とのコミュニケーションの機会が減って、それが高校生になってからの反抗期に繋がった、と思ってる。

 

僕の場合、親に「もう中学生だから」という考えがあったのかもしれないけど、その割に門限が18時という、謎の厳しさがあったから意味不明。18時とかだと地元の祭りにも行けない。

友達がワイワイ盛り上がってきてる中、ひとりすごすご帰るというのを何回も経験した。#せめて20時とかにしてくれたらまだよかったのに

 

「もう中学生だから」という考えはとても危険。

 

僕はこども食堂「虎吉」でそのあたりの年頃の小中学生と接する機会が多いけど、彼らはまだまだ中身はお子ちゃまだ。

だけど、人にはそれぞれ成長速度というものがあるのと、自身の経験から、「もう中学生なんだから」という言葉は絶対使わないし、思ってもない。#ギャグで使うことはある

彼らはまだまだかまってちゃん。

でも中学生だからお子ちゃま扱いされなくなるのは寂しいのだ。

 

反抗期が遅い原因②抑えてた気持ちが爆発する

 

高校生になってから反抗期に突入したのは、「中学生まででためてたものが一気に爆発した」から。

 

僕は中学生までは、いわば「バスケ一筋」で頑張ってたものの、高校生になると世界が一気に広がった。

高校に入って最初の1年間はバスケ部に入ったものの、1年の終わり頃にバンドを組んでドラムを始めた。

 

そこから一気に僕の様子が変わった。

髪の毛を茶髪にし、ピアスをあけ、タバコを吸い、酒を飲み、絵に書いたような反抗期に突入した。

辛うじて学校はマジメに行ってたけど、停学になったりしてだいぶ迷惑をかけたこともあって、絶賛反抗期だった。

 

そうなったのは、それまで抑えてたものが一気に爆発したから。

爆発したきっかけは、いろんな世界があることを知ったこと。

 

それまではバスケだけしか頭になく、世間で何が流行ってるかとかもまったく興味がなく、オリコン1位の曲はもちろん、流行ってるドラマすら知らなかった。#知らなくて会話についていけなくてもまったく気にならなかった

 

中学3年生の時に部活を引退してバスケ以外の事にも興味がいき始めた。

 

「いろんな人と話をするためには流行りのものもある程度知っておかないと」

 

という気持ちが芽生えたのだ。#そこには思春期特有の異性に対する興味もあったことは言うまでもない

そこからドラマや音楽番組を観るようになったりして、流行りものを追いかけるようになった。

 

それが僕にとっては「いろんな世界があるんだなぁー」と、とても刺激的だった。

 

高校生になってさらに世界は広がった。

まわりの人たちも高校生になった途端にオシャレするようになったりして、世界が輝いてみえた。

 

その上で自分自身も音楽を始めたりして、世界が無限の可能性を秘めているような気がした。

 

ところが、コミュニケーションをとる機会がほとんどなかった親は、そんなドキドキしてる僕を知らない。

 

高校性になっても相変わらず長男の僕には門限とかも厳しくて、自由がなかった。

大人になってから親とお酒を飲みながら「お前の育て方は間違えた」と言ってたぐらいだから完全に被害者である。笑

 

好奇心旺盛だった僕は、もっといろんな世界が知りたいと思った。#今も大してかわらない

だけどそれは厳しすぎる親が故に叶わなかった。

 

ただでさえ愛着障害で親に対する不満が 少しずつたまっていってた僕が、気持ちを爆発させるにはじゅうぶんすぎる環境だった。

 

そしてそれを僕は誰にも言えず、自分の中にひたすらため込んでた。

それがいけなかったんだろうな、とも思う。

 

もし、誰かひとりにでも親に対する不満を吐き出せてたなら。本音をぶちまける場があったなら、何かが変わってたかもしれない。

そんな気持ちもあるから、こども食堂「虎吉」では中学生が本音を言える場所になればいいな、という思いでこどもたちと接してる。

 

親御さんには、できるだけそうならないでほしいという思いがある。

 

我が子が本音を言える場所は「家」であり、「親」であってほしい。

 

反抗期の正体

 

経験上、反抗期は「親が作るもの」という考えが僕にはある。

 

当時は人のせいにするなんてカッコ悪いと思って、「自分に至らない所があるからいけないんだ」っていう気持ちになってた。

でも成長するとともに少しずついろんなことがわかってきて、「ホントにそうなのか?」と疑い始めた。そして自分が親の立場になった時に一気にそれは確信に変わった。

 

反抗期はこどもには責任はない。この子たちがもし反抗期に突入したらそれは親である自分の責任だ。

そんな思いでこどもたちと接してたら、彼らには今のところ反抗期はなく、関係は良好である。#離婚してるから何とも言えない部分ではある

 

僕自身の経験を踏まえると、親の理不尽な厳しさが反抗期につながった、と言える。

 

「たられば」だから何とも言えない部分はあるけど、もし親が僕を小さいうちからひとりの人間として接してくれていたら、たぶん反抗することなく育ってただろうな、と思う。

 

こども食堂「虎吉」でも絶賛反抗期中のこどもたちとよく話をする。冷静にいろんな角度から考えても、ほぼ親に責任があるな、という結論に至る。

 

「ほぼ」ってつけたのは、実際にその現場をみてなくて、こどもたちの話しか聞いてないから、もしかしたら自分の立場だけで話してる可能性もあるな、っていうのを踏まえて。

 

自分自身の経験と、こどもたちの話を聞いたのを合わせると、反抗期の原因は「親がこどもを必要以上に押さえつける」こと。

 

すごくシンプル。

 

こどもにはまだ拙いながらも「自分の意志」というものがある。

「意志があるひとりの人間」である。

そして自立したいという欲求もある。

それを尊重しない親の下で育ったこどもは、遅かれ早かれ高確率で反抗期に突入する。

 

子離れできてない親

反抗期のこどもの親は「子離れできてない」という特徴がある。

これは絶賛反抗期中の中学生たちに聞いた話を基に、自分なりに分析した結果。

我が子に対してかまいすぎたり押さえつけたり、「まだまだ小さいお子さま」っていう意識で接してるんだろうな、と。

だけど学校とか塾とか習い事ではそうはいかない。

「もう中学生なんだから」という圧がかかっていて、なおかつ思春期。

自立心が芽生え始めてるのに親が子離れできてない状態だと、こどもはそれをウザイと思う。

それが反抗期に突入するきっかけになる。

 

反抗期に突入したら

 

もし、高校生になってから「反抗期に突入したな」と感じたら。

手遅れでもなんでもないのでご安心を。

 

さっきも言ったけど、高校生と言えど「ひとりの人間」。

 

反抗的な態度をとるのは「意志の表れ」。

 

必死で大人になろうとしてる、いわばサナギから成虫になろうとして脱皮をしてる最中。

その状態の時にヘタに触ったりかまったりすると変な形の成虫になる。

 

人間も同じ。成長過程でヘタにかまいすぎたり干渉しすぎたりするとろくでもない大人になる。

 

答えはすごくシンプルで。

 

「ほっとけばいい」

 

ひとりの人間として意志は尊重しながら温かく見守る。

 

それだけ。

 

反抗期の親の特徴は「子離れができてない」。

 

何かとこどもに対して言いたがる。

 

それがこどもにとってはウザイのだ。

 

反抗期に突入してしまうような態度や行動をしてしまってたのだから、これ以上話しかけたり干渉するようなことは火に油をそそぐようなもの。

 

「ひとりの人間として」接することを心がけて、なるべく話しかけないようにする。

 

温かく見守ることを徹底して、向こうから話しかけてくるのをひたすら待つ。

 

時間はかなりかかるけど、それしか方法がない。

 

向こうから話しかけてきた時に油断してはいけない。

向こうは親の様子が変わったことに猜疑心でいっぱいだ。

 

毅然とした態度で、ひとりの人間として接することを心がけて、「こども」だという意識は取っ払う。

そしてもうひとつ大事なのは、「価値観が全然違う」という認識を持つこと。

 

生まれた時代も違えば環境も全然別モノ。

 

我が子だからといって価値観が同じとは限らない。

 

同じ場合もあるけど、十中八九違うと思っていい。

ここでヘタを打つと一生親子の関係は修復できない可能性すら出てくる。

 

高校生の反抗期は多くの場合は高校を卒業する頃にはおさまってる。#そんな研究結果もある

それは精神的な成長を遂げたり、ひとり暮らしを始めて親に対する感謝が芽生えるから。

だけど、自然におさまるのをただ待つよりも、積極的に親が変わらないといけないと僕は思う。

僕みたいにならないように。

 

反抗期の高校生へのNG対応

 

反抗期中のこどもに絶対やってはいけないことがある。

 

①上から目線・感情的になる

 

言うことを聞かないとついついイラッとして声を荒らげたりしてしまいがち。

「〇〇しなさい!」とか。

 

それをするとこどもの親に対する気持ちはどんどん離れていって、収拾がつかなくなってしまう。

 

たとえ親子で話し合って決めた家のルールを守らなかったとしても、上から目線でものを言われるのは反抗期中のこどもにとってはうっとうしいことこの上ない。

 

親は人としては「先輩」なのだから先輩らしく温かく見守っていればいい。

かわいい後輩がたかだかルールを守らなくたって死ぬわけじゃない。

社会に出た時にルールを守らないと大変なことになるから、という気持ちはよくわかる。

でも社会に出る前にまずは人としての土台を作らないと。

 

それまでは温かく見守ろうじゃありませんか。

 

②干渉する・強制する

 

高校生になると、バイトを始めたりいろんなことを始めたりすることが増える。

それまで生きてきた人生では味わえなかったものをたくさん経験する。

 

特にバイトでを始めるとなると、大人の社会を学ぶからそりゃーもう世界が圧倒的に広がる。

場合によっては価値観さえも変わってしまうぐらいの大事件だ。

 

はじめて彼氏彼女ができたりするのも高校生という人が多い。#中学生でもたくさんいる

 

人生において何かといろんな変化があるのが高校生。

 

向こうから話してくれる分には「フンフン」言いながら聞いておいて何も問題はないけど、親から話しかけていろんなことを根掘り葉掘り聞いてしまうのはNG。

 

過干渉になるとこどもとの距離は遠のいていく。

 

強制も同じく。

「バイトしたらダメ」とか「彼氏彼女に対してイチャモンつける」だとか。

 

心配になる気持ちはわかるけど、グッとこらえて。

 

温かく見守りましょうや。

 

③プライバシーを無視する

 

部屋に勝手に入ったり、物を勝手にさわったり、スマホをのぞいたりするのは絶対NG。

 

高校生になって自分の世界が広がるとそこに踏み込まれることはうっとうしい以外の何ものでもない。

夢に向かって邁進してることとか。

彼氏彼女のこととか。

なんならSNSを見られるのすらイヤな気持ちになったりする。

SNSは公開してれば見ること自体はいいんだけど、それに対して感想を言ってみたりコメントを残したりするのはやめた方がいい。

「いいね」すら危険で、信頼関係はぶっ壊れるもとになる。

 

プライバシーを尊重されてないと、家が安心出来る場所じゃなくなってしまって、こどもの心はより離れていくことになっちゃう。

 

まとめ

 

中学、高校はこどもが一気に成長する時期。

精神的にも身体的にも。

 

理想は小さい頃からしっかり意思疎通ができて、何でも話してくれるような関係がベスト。

 

だけど親も人間だから、間違うことは多々ある。

 

大事なのはこどもと「ひとりの人間」として向き合うこと。

 

決して上から目線にならず、同じ目線に立って話をする。

 

「こどもだから」といってナメてかかると逆にナメられて反抗的な態度になる。

 

親という字は「木の上に立って見る」と書くけど、ホントにその通り。

でもそれをできてる人は少ない。

ひとりの人間として向き合うのはなかなか難しいこと。#個人的には何も難しくない

 

反抗期の核の部分はそこなんよね。

 

 

ご清聴ありがとうございました。

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