こどもが汚い言葉を使ったらどう対処する?:こども食堂店主のひとりごと

店主のひとりごと

おはようございます。

 

こども食堂【虎吉】店主・高木のひとりごとです。

 

本日のテーマは『こどもが汚い言葉を使ったらどうする?』。

 

先日、「オールダッド」という映画をみた。

 

中年のオジサンになってから結婚してこどもが生まれて子育てとかパパ友とのジェネレーションギャップに翻弄されるという内容。

 

僕自身、比較的若い時にこどもが生まれたり、こども食堂を運営してることとかもあって、こどもの扱いはお手のもの。

 

離婚を3回経験してるし、わりと人生経験豊なのでパパ友とのおつき合いも特にこれといった問題がない。

 

そんな僕からすると、映画を観ながら「あー…もっとこうしたらうまくいくのに…」なんてつぶやきが随所に出てくる。

 

そんなこと映画につぶやいたってしょうがないけど。笑

 

僕みたいなやつもいることは想定した上でのこういう内容だ。

 

映画の主人公のオジサマは気が短くて、言葉が汚かったり、素行があまりよろしくなかったりしてて、そのことで頻繁にトラブルを起こしたりする。

ある日、こどもの幼稚園のお迎えの時に、他のママさんとひと悶着あってその時に汚い言葉を使った。

 

それを聞いたこどもは「どうしてそんなこと言うの?」とパパに訪ねた。

 

するとパパは「汚い言葉も…時には必要なんだ」と返した。

 

この言葉に僕は深く共感した。

 

この時の状況、パパ友とかママ友とかがたくさんいる幼稚園のお迎えの時にそういう言葉を使うと瞬く間に噂が広がってママの立場も悪くなったりするので、これはかなりの悪手ではある。

 

ホント、ママ友とかのつながりって怖い。笑

 

でも。

 

汚い言葉を使うことは決して悪いことじゃなく、状況によってはその方が良いこともある。

 

世の中、そんな優等生みたいな人ばっかりじゃない。

 

いろんな人がいる。

 

たとえば虎吉みたいな場所だと、優等生みたいな人が運営してたら今みたいにこどもたちや大人のお客さんが来てたとは思えない。

 

僕は優等生があまり好きじゃない。

 

しょせん学校というルールの中で頑張ってるだけだ。

それはそれで素晴らしいことなんだけども。

社会は広くて奥が深いから学校だけの知識ではとてもじゃないけど歯が立たない。

ゆえに何の役にも立たなくて、話しても何の面白みもない。

 

虎吉にはいろんなこどもが来る。

 

中には学校なんて大嫌いで「クソつまらん」って嘆く子もたくさんいる。

 

そんな子と優等生しかしてこなかった人間が話をしたって何も噛み合わない。

 

学校が嫌いって言うような子は僕と同じように優等生が大嫌いだ。

 

それよりもヤンキー上がりみたいなチョイ悪人間の方がいろんな経験をしてるので、こどもたちは興味津々で話も聞くし受け入れてもらいやすい。

 

こどもたちだけじゃなく、大人も同じく。

 

居酒屋にはいろんな大人がくる。

 

それこそ昔ヤンチャしてた人とか最近警察にお世話になった人とか、一般的にはアンダーグラウンドと呼ばれる人もたくさんくる。

 

そんな人たちと優等生が絡んだって何も盛り上がらない。

 

まず優等生は話がつまらないし、経験が圧倒的に足りない。

いろんな社会を知らないから。

 

優等生の人はルールを重んじるから、汚い言葉も使わないし、悪いこともしない。

 

そんな人間は最低限の接客はできたとしても、また来たいと思うような接客ができる可能性はあまりにも低い。

 

居酒屋に来るような人たちは汚い言葉も使う人もいるし、悪いこともたくさんしてきた人もいるから、対等に話ができる相手じゃないとまた来たいと思ってくれない。

 

たとえば。

最近警察にお世話になった人が帰ってきてお店に来てくれたら。

 

普通に「いらっしゃいませ」って言ったとしても特に問題はない。

 

だけど、「おかえりなさい」ってちょっと悪意を込めて言うとめちゃくちゃ喜んでくれたりする。

 

もちろんそれは最近警察にお世話になったっていう事実を知ってからにはなるけど。

 

これはつい最近実際にあった話。

最初にいらっしゃーいって言っといて、ちょっと時間が経ってからその事実を知った。

その瞬間に「おかえりなさい」ってめちゃくちゃ悪意を込めて言ったら「何がおかえりなさいやっっ(# ゚Д゚)」と、とても口は悪かったけど、顔は満面の笑顔だった。

 

さらにはそのお客さんがお酒を飲んで盛り上がって来た時に、「もういっぺん警察お世話になってこい!」と、悪態ついた。

 

そしたらそのお客さんはすごく喜んで「勘弁してくださいっ!」と笑ってた。

 

文字だけだと温度感がまったく伝わらないし、こういう経験をしたことがない人からすると「なんて野蛮なお店なんだ」と思うかもしれない。

 

でもそういうふうに思うことこそが優等生の脳みそということになるのでつまらない。

 

接客にはいろんな形がある。

 

汚い言葉を使う方が喜んでくれる場合もある。

はたからみたら酷い扱いをしてる場合でも、当人からすれば嬉しい、なんてこともザラにある。

 

その場その場で対応を変えていかないとお客さんの心なんて掴めるはずがない。

 

時には汚い言葉を使うことも必要な時もある。

 

そんなお話。

なのでこどもが汚い言葉を使ったとて、それが必ずしも悪いことじゃない。

使いどころをちゃんと知っていればその方が良いこともたくさんある。

武器はたくさん持っておいた方がいい。

 

ご清聴ありがとうございました。

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