子育てがわからないならやめたらいいのにと思ったできごと:こども食堂店主のひとりごと

店主のひとりごと

おはようございます。

 

こども食堂【虎吉】店主・高木のひとりごとです。

 

本日のテーマは『子育てがわからないならやめたらいいのに』。

 

またまた。

 

家出少年勃発でいろいろ考えさせられた。

どんどん浮き彫りになってくる日本の親子問題のあれやこれや。

関わる人が増えれば増えるほど、いろんな人間模様がある。

家出ひとつとってもそこにたどり着くまでにはいろんな思いとか考えることがあったりする。

そこに誰が寄り添ってあげれるのかとか、自分に何ができるのかとか。

考えれば考えるほどどんどん深みにハマっていってる気がするぜぃ。

 

こどもが家出をしても懲りない親

 

こないだ家出してきた少年「C」くんがまた家出をした。

 

あれからたびたび家出を繰り返してて、お父さんも何回か探しに来たり、「C」くんが通う学校の教頭先生が探しに来たり、警察に捜索願いを出すことになってたりと、なんだかかなり大事になってる。

 

初めての家出からまだ2週間ほど。

 

そのわずかな期間の間に何回も家出をする。

 

よっぽど家に居たくないらしい。

 

僕はこのひとりごとでも何回も言ってるけど、こどもが家出をしたり反抗期になったりするのは親の責任で、こどもに罪はないと考えてる。

 

親がこどもに理不尽な圧力をかけたりして、こどもがそれに反発するのは当たり前の話。

だいたいの親は「親だから」という意味不明な理由で何の説明もなくこどもを押さえつけようとする。

たとえそれがこどものためだとしても、理由も説明もなく押さえつけられてると不信感とストレスはたまっていく。

 

その不信感とストレスを親に対して爆発させたものを反抗期と呼ぶ。

 

でもそれは「反抗期」という都合のいい言葉で片付けて、親がまともにこどもと向き合おうとしていないだけ。

 

いわば親の怠慢でしかない。

 

家出にしても同じ。

 

家に居たくないほどの空気を作ってるのはほぼ親。

反抗期と同じく、「親だから」という理由だけで家の中で偉そうに振る舞う。

 

偉そうにしてる側はそれで気持ちいいのかもしれないけど、こどもからしたらたまったもんじゃない。

 

それだけでもだいぶ居心地悪いのに、不機嫌になればなお一層、居心地が悪いどころじゃなくなる。

 

そりゃー家を出たくもなるわさ。

 

でも日本においてそういう家庭は決して珍しくない。

 

子育てがわからないならやめちまえ

 

「C」くんももれなくそういう家庭なわけで。

 

しかもそういう家庭をどう感じるかはその子次第なとこもあって、多種多様。

 

たまたま「C」くんはそれが「家を出たい」と感じるほどのものだっただけ。

そしてそれが実行に移さざるをえないほどの強烈なものだった。

 

ほとんどのこどもがそれを感じてるけどなかなか実行に移すまでには至らない。

 

出たとて行く場所がない。

そして今はスマホにGPSをつけられて居場所がすぐに発覚して連れ戻されてしまう。

 

となると、出る気を削がれてしまって仕方なく家に居るという選択を取らざるを得ない。

 

そうやってガマンしてる子はたくさんいるんだろう。

 

どうしてそんなにもこどもを蔑ろにするのかしら。

「子育てはわからない」ってよく聞くけど。

そんなに子育てってわからないものなのか?

 

こどもたちの話を聞いたり、こういう状況になると、わからないんじゃなくてただただ何も考えようとしてないだけなんじゃないの?と思わざるを得ない。

 

イヤならなぜ生んだ?

 

親になる自覚がない親がこどもを育てることほど、こどもにとって残酷なことはない。

 

そんな環境しか作れないなら子育てなんかやめてしまえ。

 

そのせいでいろんな人が迷惑してる。

 

いろんな人がしなくていい心配をさせられてる。

何よりもこどもがかわいそすぎる。

ホントにやめた方がいい。

 

正解がみえない現代社会

 

家出少年「C」くんが家出を繰り返したことで、警察に捜索願いが出されたり、学校の教頭先生が動いたり、なんか大変なことになった。

 

でも、いずれは連れ戻されてしまうのは目に見えてる。

 

そして家に帰ったら親に怒られるかもしれない。

怒られずにただただ心配されるだけのこともあるかもしれない。

 

どっちにしろそれは長くは続かない。

 

時間が経てば親はまた日常に戻り、偉そうに振る舞い、こどもとケンカをし、同じことを繰り返す。

 

そしたらまたこどもは家出をする。

 

イタチごっこだ。

 

そうやって親子関係に溝ができたままこどもが大人になって、修復不可能な状態にまで陥る可能性が高くなる。

 

でも問題はそこじゃない。

 

そんなことはどうでもいい。

 

そんなことを繰り返していると、いずれこどもの精神が崩壊する。

 

そんな毒親とは距離を置いた方がいいんだけど、それを実現するためにはかなりハードルが高い。

 

基本的には親の許可がないと外泊ができないってのがまず大きな壁で、勝手に外泊しようもんなら連れ戻されるのが通常営業。

 

今はスマホで個人間で連絡をとったりGPSで居場所を特定されたりするからより連れ戻される率は高くなる。

 

スマホを置いていったとしても警察に捜索願いを出されて、やっぱり連れ戻される。

 

仮に泊めてくれる相手がいたとしても何日も連続で、ってなるとさすがに泊めてくれる相手にも「そろそろ帰った方がいいんじゃない?」と心配されてしまい、やっぱり連れ戻される。

 

最終的に児童養護施設みたいな場所に入るという選択肢はあるものの、いろいろ手続きを踏まないとそこには入れないから、めちゃくちゃ時間がかかる。

 

いろいろどころか。笑

まず児童相談所に行くところから始まって、調査が入って一時保護してこどもと親権者の同意を得てやっと入所が決まる。

相当めんどくさいし時間がかかる。

そんな時間をかけてる余裕なんかないんだよ。

こどもにとっては。一瞬一瞬を大切に生きてるんだ。

 

そういう意味では虎吉で受け入れることができればいちばんいい。

 

気持ちとしてはいつでも受け入れ体制はできてる。

 

ただ、それをする権限がない。

 

権限なんか無視して内緒で匿うことはできる。

 

でもそれも一時的なものにすぎないし、大人としていかがなものかと。

 

ただ、家出してきた子の気持ちを考えると大人としてどうとかそんなことどうでもよくなる。

彼らは後先考えずに家を飛び出してきたのだ。

 

なんとかしてあげたい、という気持ちが生まれてくるのは当然のこと。

 

でも何にもできない。

 

「一時的に安心する」

 

を提供することはできる。

 

でもその「一時的な安心」が後々の「めんどくさい」に繋がってしまう可能性が大いにある。

 

たとえば。

 

法律的な問題。

 

こどもの保護者はあくまでも親。

親の管理下にある。

 

一時的に匿ったとしても、その親がバカなモンスターだったら「誘拐」とか言いかねない。

 

こっちは何も悪いことをしていないつもりでも。

むしろこどもを守ろうとしてるのにもかかわらず、それが1ミリも伝わらない、っていう可能性は大いにある。

 

そうなるとこちら側は完全に不利で、警察に犯人として扱われる。

法律的にみるとどう考えてもこちらの立場が悪くなって、ヘタすりゃ営業を停止しなければならなくなる。

 

真実はいつもひとつだから僕的にはどうでもいいんだけど、そうは問屋が卸さないのが世間の風評だ。

そういう事件を起こしてしまったと知ったら、ショックを受けて来れなくなる子もいることと思う。

保護者の方々も安心して行かせられなくなる。

 

さらにその後、虎吉とこどもの関係性にも若干の気まずさが残るという懸念もある。

 

いいことが何ひとつとしてない。

 

かといって、法律的にそういう場所にできるように申請する何かがあるかというと何もない。

 

その手立てがない。

 

仮にできたとしても、それはたぶん行政の管轄下に置かれることになる。

 

そうなるといろいろ手続きを踏まないと何もできなくなるし、今のような自由で奔放な雰囲気は出せなくなる懸念がある。

 

どっちにしろ、それをできたとしても保護者の許可とかが必要になってくるだろうから大して意味がない。

 

何をどう考えても今のところこれといったナイスあいでぃーあが出てくる気がしない。

 

かといって野放しにすると精神的に病んでしまう子が間違いなく増える。

 

親をコントロールすることはたぶん不可能に近いし。

親はだいたい同年代。

同年代の大人で柔軟な考え方を持つ人はそうそういない。

 

皆さん自分のこどもに対して必死だからそうそう変わるものじゃない。

 

そして何よりも僕自身が親たちとコミニュケーションをとる機会がない。笑

 

たくさんこどもが来る中で親が挨拶に来てくれた例は1割にも満たない。

 

これが果たして地域性なのか、何なのか。

 

その答えを出すにはまだまだ早すぎるけど。笑

 

とりあえず親子の関係性の問題は根っこが深すぎる。

 

ご清聴ありがとうございました。

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