おはようございます。
こども食堂【虎吉】店主・高木のひとりごとです。
本日のテーマは『子育ては「怒らない」が基本で「叱る」とうまくいく』。
虎吉に来るこどもは中学生までで、絶賛子育てられ中。
その子たちの多くは家で親によく「怒られる」って言う。
そしてそれがとてもイヤだとも。
これはとても危険なこと。
「怒る」先に潜む危険
怒られたことを他の人に愚痴ってるうちはまだ大丈夫だけど、それが積み重なると誰にも何も言わなくなって、学校に行かなくなったりタバコを吸ったり、悪いことをしたりするようになる。
愚痴を言うと脳内にドーパミンっていう快楽ホルモンが分泌されて爽快な気分になって、ストレスが減ったような気になる。
愚痴を言ってるうちはまだ「その程度」で気が済んでるからいいようなものの、愚痴を言わなくなったら危険信号。
悪いことをしようと非行に走る。
学校をサボったり、タバコを吸ってみたり、誰かのものを盗んだり、何かを破壊したり、ケンカをしたり……etc。
悪いことをする時も脳内にドーパミンが分泌されて、それは愚痴を言う時の比じゃなく、ドーパミンの量は増える。
それが依存になって同じことを繰り返したのが不良とかヤンキーとか言われる人たち。
世の中の流れとして
親に理不尽に怒られる→ストレスがたまる→ストレスを解消しようとして非行に走る→不良になる
っていうのがどの時代でもある。
ひと昔前に比べたら不良って言っても全然かわいいものではあるけど、他の人に迷惑をかけるという点では何も変わらない。
令和になった現代でも、相変わらずタバコは吸うしケンカはするし何かしら破壊したりする。
特に中学生にもなってくると、体が大人と変わらないぐらいの体格になるのでできることも増えるから非行に走りやすくなる。
そしてそういう子はもれなく「反抗期」。
反抗期は親とか社会に対する不満が積み重なって爆発したもの。
⇒反抗期対処法・反抗期は親が作ってることにあまり気づいてない事実
なので時期は人それぞれで、総合的に中学生あたりの年齢に多いだけ。
高校生で反抗期になったり、成人してから反抗期になったりすることもある。
親のことを愚痴る子に潜む危険はだいたいそんな感じ。
親子関係に生まれる「溝」
こどもがそういった危険なことにならないようにするには「怒らない」が基本。
厳密にいうとこどもをひとりの人間として尊重すること。その中に「怒らない」が含まれてる感じ。
たとえ悪いことをしたとしても、怒ることで正しい道に導こうとするのは、やらないと怒られる、とか怒られるのがイヤだからやっとこう、みたいな、「恐怖で支配してる」だけにすぎない。
恐怖で支配しても、こどもの中のエネルギーは行き場所を失って体の中に溜まったり他の場所で解放しようとする。
解放の最終形態が「非行」になる。
反抗期に突入して非行に走ると、こどもが親にぶっきらぼうな態度をとったり、会話がなくなったりしてコミユニケーションをとれなくなって、数年間は親子関係に溝が生まれる。
それをどうとらえるかは人それぞれだけど。
中には親子とはそういうもんだ、ってとらえる人もいるかもしれない。
でも個人的にはその時間ってすごく無駄な時間だと思う。
何も幸せなことが生まれない。
僕自身、反抗期は高校生になってから爆発して、それから数年間、親とまともにしゃべった記憶がない。
僕的には今はもう親子関係は完全に割り切ってて決して良好とは言えない。でもその方が幸せなことだって気づいたので特になんの問題もない。
でもほとんどの親子はそうじゃなくて、良好な関係を築けてるはず。
同じ血が通ってるうちの妹でも親子関係は良好なのだからたぶん世の中のほとんどがそうに違いない。笑
事実、うちの妹は反抗期がなかった、と供述している。
怒られたりやたら厳しくされたのは3人兄妹の中で僕だけで、それを反省して妹ふたりには超絶甘かった、とのこと。
ふざけんじゃねぇ。笑
冗談はさておき。
ごらんのように、こどもを「怒る」ことで言うことを聞かせようとしたり、コントロールしようとするのは非常に危険な行為。
非行に走って反抗期に突入するぐらいならまだマシな方で、中には僕のように「親にはもう会いたくない」って思われてしまうケースも少なからず存在する。
「怒る」じゃなくて「叱る」
「怒る」じゃなくて「叱る」の方がいい。
「叱る」はこどもが誤った行動をとった時、その問題点を冷静に説明して、今後どんなふうにしていったらいいかを示すこと。
平たく言うと「それは間違ってるよ♡」って冷静に伝えること。
あくまで冷静に。
「怒る」はただただ自分のイライラとか怒りとかネガティブな感情をぶつけるだけ。
パッと聞いた感じ似てるようで全然違うもの。
なので、極力怒らない方がいいけど、人間だもの。
それはムリ。笑
怒ってしまったら、その後のフォローが大事。
感情をぶつけられたこどもは「怖い」とか「嫌だ」っていうネガティブな気持ちでいっぱいになって、頭の中がプチパニックを起こす。
なので、感情的になってしまったことはちゃんと謝って、なぜ自分がそうなってしまったのかもキチンと説明する。
そうすれば怒られたこどももスッキリするし、むしろそれで仲良くなることもある。
「怒らない」と「叱らない」は全然違う
「怒る」は感情をぶつけるだけなので、お互いにとっていいことは何もない。
だから極力「怒らない」ようにすることが大事なんだけど、人間だから怒りの感情を完全にコントロールすることは不可能。
ついつい感情的になってしまうこともある。
その時はしっかり自分を見つめ直して、ちゃんと謝ればだいたい解決する。
注意しないといけないのは「怒らない」と「叱らない」を勘違いしないこと。
こどもが何をしても注意しないのは、ただのワガママ人を生んでしまうことになるので、危ないことをしたり他人を傷つけるようなことをした時はキチンとそれがダメなことを伝える。
世の中のことをまだ何にもわかってないのがこども。
何が良くて何がダメなのか、はキチンと教えるのが親の務め。
時には「叱る」ことが必要な時もある。
「叱る」ことは愛情不足を防止することにも繋がるし、コミユニケーションをとる機会でもある。
そのためにはまず自分自身の感情をコントロールする必要がある。
できるだけ冷静に、こどもの行動や言動を観察していればなぜそうなったのかがわかるようになる。
感情がコントロールできてないと、視野が狭くなるので、何もみえなくなる。
そうなったらもうこどもとの関係が悪くなっていく未来が濃厚になってしまう。
こどもだけじゃなくて大人もそうだけどね。
ご清聴ありがとうございました。
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