おはようございます。
こども食堂【虎吉】店主・高木のひとりごとです。
本日のテーマは『10歳は反抗期の入口』。
絶賛反抗期中のこどもたちとたくさん接してるこども食堂店主の視点からみた「反抗期対策」。
ヘタしたら親子の関係が一生ギクシャクしたままになるかもしれない。
そんなことにならないために、親はどうこどもと接すればいいのか?
急にどうした?「クソババア!」と言ってくる我が子
急に反抗的になって、「クソババア!」とか言うようになってしまった。
それまで全然そんなことなかったのに…。
そんな戸惑いを感じることもあると思う。
これは「10歳の壁」と呼ばれるもので、学校の勉強が少しずつ難しくなってきて、他人と比べて自分ができないことを自覚したり、まわりの中の自分というものを考え出したり、いろんな変化が表れる。
らしい。
僕はこれを「反抗期の入り口」と定義する。#何でもいいんやけど
10歳と定義はしてるけど、個人差があって11歳の子もいるし12歳の子もいてバラバラ。
「自分自身の変化」に自分自身もうまく心身のバランスがとれず、イライラしたり不安になったり、もどかしい思いをしてる。
10歳といえば、年齢が2桁になって大人の階段を上り始める時期。
それを人は思春期と呼ぶ。
思春期=反抗期?
思春期は「こども」から「大人」に変化する、昆虫でいう「サナギ」みたいなもの。
サナギは繭の中で幼虫の身体が柔らかくなって成虫に変わる。
いわば中身はグチャグチャな状態。体を変化させるには相応のリスクがかかる。
繭は外界との連絡を遮断するためのものなのでグチャグチャになっても大丈夫だけど、人間はそうはいかない。
思春期に差しかかろうが外界との連絡はそのままの状態で心身ともにいろんな変化が起きる。
そんな状態だからイライラしたり不安になったりする。
そしてそんな我が子をみた親のイライラも募ってしまう。
そのイライラをこどもにぶつけてしまうとこどもは余計に反抗的な態度になる。
売り言葉に買い言葉になって負のループが生まれる。
ただでさえいろいろ不安定で自分自身に戸惑いを感じてるのに、そこに輪をかけて親が一緒になってイライラしてしまうと、こどもは居場所を失う。
唯一甘えれる場所は「家」であり「親」なのだ。
それがなくなると、完全に自分の殻に閉じこもっちゃう。
そんな状態で思春期を迎えるとこどもはもれなく反抗期に突入する。
反抗期はこどもに罪はなく、親がこどもとちゃんと向き合わないことが原因。
反抗期にならないために
こどもが急に生意気なことを言ったり反抗的な態度をとったら、それは「反抗期の入り口」。
ただ。あくまで入り口。まだ入ってはいない。ここで親がしっかりこどものケアをすれば反抗期には突入しない。
なので。
こどもがそのぐらいの年齢になってきたら、「そろそろくるかも」と心の準備をしておくことが大切。
そしてその時が来たら。
こどもの不安定に同調しないように、できるだけ一歩引いてこどもを見守る。
たとえ「クソババア!」とか言われても、「ハイハイ、クソババアですよ♡」ぐらいの余裕を持って対応することが望ましい。
決して感情的にならないように、親も覚悟を決めないといけないのだけど、親もひとりの人間である。
攻撃的な言葉を投げつけられて、イラッとする瞬間はある。
そんな時はこどもと距離を置いて、関わらないようにするとイイ。
ここでこどもに怒ったり上から目線でものを言ってしまうと、もうアウト。
めでたく反抗期に突入してしまう。
不安定と言っても、常にイライラしたり不安を感じてるわけじゃない。
伝えたいことがある場合は、平常心の時にこどもと同じ目線に立って話をすることが大切。
平常心でいる時でも、感情をぶつけられたり上から目線でものを言われたりすると、その瞬間に平常心を失ってイライラが始まるので注意が必要。
そして伝えたいことを伝え終わったらまた距離を置く。
距離を置くと言っても、こどものことを放ったらかしにするというわけじゃない。
常にこどものことは陰から見守るようにする。
基本的に思春期中の5~6年ぐらいはその姿勢でいた方がイイ。
我が子と絡むことができずに寂しい思いをすると思うけど、それも親の役割なんだと僕は思う。
だから反抗期の入り口に差し掛かるまでにできるだけたくさん遊んだり話したりしておくことが大切。
子離れできてない親のこどもは高確率で反抗期に入るから。
過保護・過干渉にならないように
イライラしたり不安になったり、精神的に不安定な状態の時にいちばんやっちゃいけないのは、かまいすぎること。
可愛い我が子が気になる気持ちはよくわかるっっ。
だけどそこはグッとこらえて我慢っっ。
過保護にならず、過干渉にならず、温かく見守ることが大切。
こどもと言えど、ひとりの「人間」であることを忘れちゃいけない。
もし今、自分が親に過保護になられたり過干渉になられたら?
「こどもじゃないんだから!」
と、反抗したくなるでしょ?
我が子も幼いながらそれと同じ気持ち。
必死で大人になろうと自分と戦ってるのだから、それを邪魔しちゃいけない。
反抗期のこどもの親の特徴は「子離れできていない」こと。
こども食堂に来てる子で、過保護だったり過干渉で子離れができていない親のこどもは高確率で反抗期に突入してる。
こどもの成長は温かく見守るだけでいい。
どれだけ反抗的な態度をとってたとしても、家には必ず帰ってくるのだから。#必ずと言い切れないこともある
そういう意味では親も人間として成長するいい機会だと思う。
僕自身、こどもが小学校4年生ぐらいの時から、自分から話しかけることはやめた。
必要なことがあれば簡潔に終わらす。
それ以外はできるだけ距離を置いて、温かく見守るだけ。
そうすると、中学生になっても秘密の共有をしてきたり、向こうから話しかけてくれた。
親が必要以上に話しかけたり、かまいすぎることをしなければ、とりあえず父親に対して反抗期になることはなかった。
母親に対してどうだったかは知らないけど。笑
10歳からはもうこどもも「大人」として、ひとりの人間として、一緒に成長していけばいいんじゃないかな。
こどもの「意志」
こどもが反抗期を迎えてしまうと、そこから数年間は親子関係がギクシャクしてしまう。
反抗期が終わると同時に親子関係も回復するケースもあるけど、中には僕のように一生取り返しのつかないこともある。#まだ渦中
いちばんいいのは反抗期を迎えずに大人になること。
そうするためには、親だからといって子どもを支配しようとしないことが大切。
支配しようとしてエネルギーを押さえ込んでしまうと暴発してしまうので、やりたいように思うがままにさせるのがいちばんイイ。
親は人生では先輩かもしれないけど、親としては子どもと同じぐらいの年数しか親を経験していない。
たとえば一番上の子が7歳だとしたら、親は親としては7歳になる。
もっというと、いくら血の繋がった子どもであってもしょせんは赤の他人だ。
血が繋がってるからといって支配していい道理なんかどこにもない。
こどもにはこどもの意志がある。
それを尊重すべき。
それを押さえこむ権利がどこにあるというのだろう。
間違った方向に進んでしまうのもこどもの自由。
そのケツ拭きをするのが親の仕事だ。
ケツを拭くのがイヤだからとか、世間体を気にしてとかでこどもの意志を蔑ろにしてしまうと間違いなくこどもは反抗期を迎える。
間違った方向に進んで痛い目をみたとしても、それを頭ごなしに怒ったりするのではなく、どうしてそうなったかをキチンと理解させてあげるのが親の仕事。
一度痛い目をみたからといって二度と同じことをしないかというと、必ずしもそうとは限らない。
何度も繰り返してしまうことだってよくある。
もう一度同じような間違った方向に進んでいこうとしてもそっと見守ってあげるべき。
何回も何回も失敗を繰り返して人は成長していく。
失敗は何も悪いことではない。
むしろ若い時にたくさん失敗しておいた方が、大人になった時にその失敗は間違いなく生きていく上での糧になる。
失敗するとわかっていてあえてその道に進ませるのはとても勇気のいること。
でもそれが親の役目だ。
失敗する前に止めてしまうのは非常に簡単なことだけど、でもそのぶん、後で「反抗期」という形でしっぺ返しがくる。
どっちがいいのかはその人次第。
ご清聴ありがとうございました。



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