おはようございます。
こども食堂【虎吉】店主・高木のひとりごとです。
本日のテーマは『悪いところを探すのはカンタンだから良いところを探そう』。
僕の経験上、人は悪いところを探したがる傾向にある。
その理由はさまざま。
シンプルに相手を言い負かそうとする時とか。
僕が何かをしゃべったりしてる時に「いや…それはあーだこーだ」とマイナスなことを言って論破しようとしてきたりとか。
ひどい時はこっちがしゃべってる途中なのに割って入ってきたりする。
ひと言でマイナスなことって言っても前向きなマイナスと後ろ向きなマイナスがあって、言い方とか空気感でわかる。
マイナスな部分があるのは仕方のないこと。
要はそれをどう伝えるか、が大事なのに、思いやりがなくて余裕がないから言い負かそうとする。
「負かしたい」と思ってるってことは自分に自信がないことの表れでもあり、だからこそ相手よりも優位に立ちたい、ってのが透けてみえる。
自分に自信があって自分を持ってる人はそんなことはしない。
シンプルに相手を思いやって、前向きになれるように気遣ってくれる。
言い負かそうとしてくる人ってのは、その余裕がなくて、自分のことしかみえてないので関わらない方がいい。
「心配」も同じ。
心配っていうと、一見相手のことを気遣ってるようにみえるけど、その裏では自分が安心したいだけ。
心配するっていうのは、これから起こるであろうマイナスな部分を探して相手に伝えること。
これも言い負かすのと同じで、伝え方ひとつで変わってくる。
マイナスな部分だけを伝えたところで、相手はどうしようもない。
すごくネガティブな気持ちになって前に進まないといけなくなる。
心配になる気持ちは分かるけど、それは相手に伝えてしまったらダメだ。
グッと飲み込んでドンと構えときゃいい。
相手がポジティブな気持ちで前に進めるように建設的なことを伝えた方がいい。
心配されると、「なんで信じてくれないの?」って、こっちもすごくイヤな気持ちになっちゃう。
心配してしまうのは自分も似たような失敗をした経験があるからなんだろうけど。
でも状況も違うし、人間も違うからどうなるかなんてやってみないとわからない。
失敗したらしたでその時にどうフォローしようかを考えればいいのに。
そういう不安な気持ちは相手にも伝わるし、そういう不安な気持ちがあると現実に起こりやすい。
だから相手を信じて「行ってこい!」ぐらいの気持ちで送り出せばいい。
僕の経験上、悪いところを伝えて人をイヤな気持ちにさせる人は基本的に自分のことしか考えてない。
自分にもそういう時期というか、そんな時はあった。
ライブハウスのPA(音響の仕事)やってた時なんかはまさにそうだった。
ライブハウスの人って、出演者側からすると立場的にすごく上に感じるところがあった。
ただの出演者だった頃の僕はそんな目線でみてたし、慣れてない人からするとそういう考えの人も多いと思う。
でも、お客さんにどうやって喜んで帰ってもらうっていう点では同志で、本来は一緒にそれを考えないといけない。
それなのに偉そうにするPAさんはけっこういらっしゃって、当時の僕はそんなもんなんだと思ってた。
なので、憧れのPAになれたのが嬉しかったのと、調子に乗って天狗になってたのとで、高慢チキな人間になってた。
出演バンドにアドバイスを求められることが多かったんだけど、かなり上から目線で悪いところばっかり探して相手に伝えてた。
僕はPAであなたたちよりも立場が上なんだ
っていうのをみせつけたかったんだと思う。
どんだけ自分に自信がないねん。
でもある時、そんなふうにネガティブなことばっかりを伝えて、そのバンドが帰る時にものすごい凹んですごすごライブハウスを後にするのをみた。
その時にすごくイヤな気持ちになった。
ホントにこんなんでいいのか?とめちゃくちゃ考えた。
「そういえばおれ、父親が褒めてくれなくてめちゃくちゃ凹んでなかったっけ?」
まったく同じことしてるやん。
そんなのはイヤだ。
そう思えるようになってからは、できるだけ良いところを探すようにしていちばん最初にそれを伝えるようにした。
そして改善すべきところは、言葉を選んだり、笑いを交えたりして、できるだけ前向きな気持ちになれるように伝えるようにした。
そしたら出演バンドの人たちが帰る時にすごく笑顔になった。
あ、こっちの方がめちゃくちゃ気持ちいいな、と。
それ以来、できるだけ良いところを探して伝えるようにした。
どんな場面でも。
子育てでもそう。
悪いことをした時なんかはイラッとする瞬間はある。でもそれをそのまま伝えてしまうと、それは自分の親が僕に対してやってたこととまったく同じ。
そのおかげでこんな拗れまくった人間が出来上がっちゃったんだから、同じことをしてしまうと、こどもも同じような拗れまくった人間になっちゃう。
それだけは避けたい。
同じような思いはしてほしくない。
イラッとするのは、自分が想定してる範囲外のことが起きた時が多い。
それなら最初からイラッとするであろうことをたくさん頭の中でシミュレーションしといて、いざそういうことが起きた時にどう対処するか、までも考えとけばイラッとすることは少なくなる。
実際そうすると、すごく冷静に対処できるようになったし、イラッとすることはかなり減った。
これはオススメ。
どれだけ悪いことをしたとしても、怒るんじゃなくて、なんでやったのかをまず聞く。
そしてそれがどんなことになるのかを冷静に伝えると素直に聞いてくれる。
ふと思ったんだけど、このイラってする気持ちも結局自分のことしか考えてないことの表れなんだな、と。
イラッとするってことはその後の後始末をするのがイヤだとか、恥をかくのがイヤだとか、だいたいそんな理由だ。
自分ですべての責任を負う覚悟がない。
こどもがアホなことをしてしまうのはどうしようもないこと。
でもそれも全部親責任で、ケツを拭くのも親の仕事。
それを人のせいに、こどものせいにするからイラッとするだけだ。
イラッとしてしまったら冷静ではいられないので、良いところを探すとかそんなこと出来やしない。
なので大前提は常に平常心を保つことだ。
その上で、常に良いところを探してそれから伝える。その後に改善すべきことを伝える。
そうすればみんな笑顔に、幸せになれる。
悪いところを探すのなんか簡単だ。
でもそれを相手に伝えてイヤな気持ちにさせてしまうと、因果応報でいずれ自分に返ってくる。
どんな形であれ。
それならポジティブなことを伝えてそれが返ってくる方が絶対イイよね。
ご清聴ありがとうございました。
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