食べ物の怨みは恐ろしいので見過ごしたら大変なことになる:こども食堂店主のひとりごと

店主のひとりごと

おはようございます。

 

こども食堂【虎吉】店主・高木のひとりごとです。

 

本日のテーマは『食べ物の怨みは恐ろしい』。

 

昔からよく親にそう言われて育ってきたけど、ホントに恐ろしい。

 

兄弟間でそれが顕著にあらわれる。

 

オマエあの時アレおれからとったよな?

 

みたいな、幼い頃の話をいつまでも引きずってる感じ。

大人になっても。

 

他のことはけっこう忘れてるのに、食べ物のことになるとめちゃくちゃ細かいとこまで覚えてる不思議。

食べ物は命に関わることだから、いつまで経ってもその怨みを忘れることができないのか。笑

 

ウチの妹はこどもの時、家族で行った場所を食べ物で覚えていた。

 

「あの時アレ食べたところよね?」

 

みたいな感じで。

 

他のことは一切覚えていないのに、食べ物だけは妙に覚えていて、むしろ親が覚えていないことですらハッキリと記憶してるぐらいだ。

 

やっぱり食べ物は人間にとって欠かすことのできないものなんだなー、っていうことが自分の中ですごく腑に落ちた。

 

それが兄弟間とかならまだいい。

 

小さい頃の話だし、笑い話で済ませられるから。

大人になってからそのことで言い争ってたとしても、まわりからはじゃれ合ってるようにしかみえなかったりする。

 

もちろんその限りではなく、ガチのケンカに発展することもたまにある。

まーしょせん兄弟げんかなのでそれも知れてるけど。

 

でもこれが赤の他人同士ってなると、様相が違ってくる。

 

たとえば友達とか。

 

先日、こどもたちの間で起こったできごと。

 

とらきチケットで無料でごはんを食べた後、コーラを飲みたいと言った子がいた。

 

とらきチケットが有効なのは一つ目だけなので、自分のお財布から必死に十円玉を三十枚取り出してそれでコーラを注文。

 

僕がコーラを出した直後、2階にいる友達のもとへ走り出した。

 

コーラは置き去りにして。

何をしに走ったのかはわからない。

 

その置き去りになったコーラをすかさず隣にいた友達がゴキュっと。

 

そしてその一部始終をみていた僕に「シーッッd(ºε- )黙っといて」と言ってきた。

 

いやいや…。

それはさすがにアカン……。

 

2階に上がった子がすぐにバタバタと帰ってきて「オマエ絶対飲んだやろ???」とご立腹のご様子。

 

そりゃそーだ。

 

自分のお財布からなけなしの300円はたいて頼んだコーラを、自分が飲む前に、しかも勝手に飲まれたとあっちゃー怒るのも無理はない。

 

僕も大人として、店主としてここはビシっと言っとかなきゃ、と思い、少し強めの口調で叱りつけた。

 

それは絶対やったらアカン。

そんなんしてたら友達失くすぞ?

そういうことするんやったらもう二度と来なくていい。

二度とするな、と。

 

 

いつもは調子乗っててもだいたいのことは見逃してるけど、食べ物の怨みは恐ろしいことを知ってるから。

何よりも自分のお財布から一生懸命十円玉を出してる姿をみてるから。

そこまでしてでもコーラを飲みたいんだなーっていう気持ちを知ってたから。

 

その気持ちを踏みにじったことはどうしても許せなかった。

 

友達が飲んでしまったコーラはもう二度と戻ってこない。

 

こういう時、たとえその飲んでしまった友達が自分のお金を出して新たにコーラを頼んで返したとしても、それはもうまったくの別モノにしかならない。

 

そういう問題ではないのだ。

 

断りもなく勝手に飲むっていう行為が許せないのだ。

 

勝手に飲んで僕に怒られた友達はシュンとしていた。

 

そりゃそーだ。

やっていいことと悪いことがある。

 

このことで凹んでホントに二度と来なくなったらどうしよう、とかちょっと不安になりつつ。

 

でもあれはさすがに黙って見過ごせない。

自腹でコーラを頼んだ子を守る意味でも、僕がビシッと言わないといけない立場だ。

 

食べ物の怨みは恐ろしい

 

改めてそのことの重大さに気づいたできごとでした。

 

ご清聴ありがとうございました。

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