こども食堂店主のひとりごと:子育てって難しい?

店主のひとりごと

おはようございます。

こども食堂【虎吉】店主・高木のひとりごとです。

 

今回のテーマは『子育てって難しい?』。

 

先日、久しぶりにとなりの市の中学1年生の男の子がきた。

入るやいなや「家出してきた」と。

それもふたりで。

 

んんんん?!?!

 

なんだとう?????

 

あまりにも唐突で開いた口が塞がらなかった。

 

よくよく話を聞いてみると親とケンカして「出ていけ!」と言われたから出てきたんだそう。

しかも昨日の夕方。

今は翌日の19時。

 

彼らの顔をみたら、ふと夏の出来事が頭をよぎった。

 

確かにその時の様子を考えたら、そういうことをしても不思議ではないなと、やっと頭が落ち着いてきた。

 

1日どうやって過ごしたのか?と聞くと、ずっと公園にいたんだと。

もう11月の下旬。

外は寒空。

 

マジか。。。

 

しかも家を出てから何も食べてないという。

 

こんな時代にまだこんなことをする子がいるのかー。

いや、こんな時代だからこそなのか・・・。

…時代とかそんなこと関係ねーか、とかいろいろ考えつつひとつ疑問が。

 

家出するほど家にいたくないっていう環境なのは夏の時点でわかってたことだけども。

 

自分も子を持つ親だからその視点からみると、そもそもこどもにとって家にいづらい環境っていうのが嫌だなと。

 

次男と三男が小学5年生と3年生。まだ反抗期には差し掛かっておらず、未知の世界なのは間違いない。

 

小6あたりから始まるのかなーとか思いつつ。

 

とはいえ、別々に暮らしてるからそれをリアルに体験することはできないけど。

 

僕自身は高校時代に反抗期があった。

その時の経験と、自分が親になって長男が中学生だった時のことをふまえてわかったことは、反抗期は確実に親の責任だということ。

 

反抗期はいきなりやってくるわけではなく、ちょっとずつ積み重なったものが一気に爆発して起こるもの。

 

ちょっとずつ積み重なったものっていうのは、親がこどもに対して上から目線でエラそうにものを言ったり、理不尽なことを言ったり、つまりはこどもと親のコミュニケーションがうまくいってない状態のこと。

たとえば理由もちゃんと説明せずに門限は17時!とか言ってみたり、親がこどもをまったくほめないとか、おねだりされて頭ごなしに拒絶したり。他多数。

 

親は人生ではセンパイかもしれないけど、親としてはこどもと同じぐらいの年齢のハズ。

 

僕が自分の親に対して感じてた違和感の正体はそこだった。

 

でもそれも自分が親になって、いや、親になる前にもこどもと関わる機会が増えてはじめて気がついた。

 

そもそもセンパイだからってエラそうに上からものを言う権利なんかどこにもないはずだ。

たまたま先にこの世に生を受けたことの何が偉いんだ?

 

世の中には「センパイ」のクセにその程度かよってガッカリするセンパイはたくさん存在する。

 

敬いたい気持ちはあるけど、そんな態度とったりそんな言動するんだったら敬えない。

 

不思議な世の中である。

 

どうして「もっと敬えるセンパイであろう」という謙虚な気持ちになれないのだろう?

 

反抗期のこどもを持つ親はだいたいそんな感じの人間だ。

 

こどもとちゃんと向き合いもせず「親」であることを盾にこどもを支配しようとする。

 

しかもその支配もかなり雑なもの。

 

人は支配されていると感じた時点で不信感が生まれる。

その不信感は積もりに積もった時、やがて爆発する。

それが反抗期だ。

 

でもそれは親子に限ったことじゃない。

 

職場や学校、友達、恋人、夫婦、あらゆる人間関係で起こりうる。

職場とか学校ではそれが原因で鬱になったりヘタすりゃ命を落とすことだってある。

そうならないようにするためにはそういう環境から「逃げる」ことが大事。

 

職場や学校なら退職や退学、不登校などなど逃げ道はいくらでもある。

友達、恋人なら会わないとか連絡を絶てばそれですむ。

夫婦でも離婚という立派な制度があるから逃げることは可能。

 

親子だけは違う。

 

逃げ道がない。

 

こどもは親と一緒にいる以外選択肢がないから、不信感が積もり積もって爆発したところで発散はできない。

仕方ないから違うところで発散しようとする。

でもそれは人に迷惑がかかることが多いから親に怒られて、結局自分に返ってくる。

 

そうなると家に居ることが嫌になる。

そんな親と顔を合わせるのが嫌になる。

 

自分の家のはずなのに居場所がないと感じてしまう。

 

そりゃー家出もするよ。

 

家に居たくないって思わせてるのは人生のセンパイで「大人」である親だ。

 

こどもには何の罪もない。

悪さをしたり予想外なことをして親を困らせてりするのなんて当たり前。

こどもは親を映す鏡だ。

 

その悪さも予想外なこともすべては親の背中をみた結果だ。

 

そんなこどもでも親は守らなければいけない義務がある。

 

間違ったことをした時には叱らないといけない場面もたくさん出てくる。

 

でもその時こそ冷静にならないとこどもに不信感が募ってしまう。

 

義務を権利と勘違いして感情をぶつける親が多い。

 

感情をぶつけてしまうのは人間だから仕方がない。

でもその後に感情的になってしまったことはキチンと謝罪しないと、ただただ理不尽に怒られた、という印象だけが残る。

親だからって謝らない大人はけっこういる。

その理不尽は消えることなくずーっと残るので、そんなことばっかりしてたらいつか爆発する。

 

僕が親の立場で仮にこどもが家出して、しかも寒い中公園でずーっと過ごしたなんて聞いた日にゃー、腹を切ってお詫び申し上げたい気持ちになる。

 

子育てって難しいってとらえられることがけっこう多いけど、根っこはすごくシンプルだ。

わからないことだらけだけど、ちゃんとこどもとヒザを突き合わせて向き合ってさえいれば、自ずと答えはみえてくる。

 

そこから逃げて自分のエゴに偏ってしまったら後で必ずツケは自分に回ってくる。

 

子育てって難しい。

そんなふうに考える人は自分で自分の首を絞めて難しくしてるんだよ。

 

ご清聴ありがとうございました。

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