文化の違いを理解しているのとしてないのとでは雲泥の差がある:こども食堂店主のひとりごと

店主のひとりごと

おはようございます。

 

こども食堂【虎吉】店主・高木のひとりごとです。

 

本日のテーマは『文化の違い』。

 

先日、虎吉の近くで花火大会があった。

 

茨木市では有名な「辯天花火大会」。

 

たくさんの人がこの付近に集まってくる毎年恒例の行事だ。

 

福知山の爆発事件とかコロナとかで一時期開催が中止されてたけど、復活した。

 

前の年、虎吉をオープンして2ヶ月も経たない時期にこの花火大会があって、たくさんの人が集まることを見越して焼きそばとからあげをお店の外で販売した。

 

わりといろんな人が買ってくれたし、楽しかったんだけど、すげー手間がかかるから今年はやめようと。

天気も微妙だったし。

 

というわけで通常営業してると、いつもとは違うお客さんも多くいらっしゃる。

 

その中に中国から来た3人組のレディがいた。

初めての外国人の観光客。

まさかこんなところでインバウンドが起こるとは思わなかった。

 

彼女たちは日本語をそんなに話せるわけではなく、ふたりはまったく話せなくて、ひとりは少しだけ話せた。

 

僕は中国語を話せないので言葉のやりとりがあまりできなかった。

 

でも彼女たちは頑張ってコミュニケーションをとろうとしてくれてたので、僕もなんとかそれに応えたくて「How old are you?」と聞いてみた。

 

するとたぶん「なんでやねん!」みたいな感じでツッコんでくれたんだと思う。

 

笑顔の下にちょっとだけ「そんなこと女性に聞くもんじゃねーよ」的な感じがみてとれた。

 

おぉ…

この文化は中国でもそうなんだな…

と、なんだか親近感がわいた。

 

言葉は通じなくても、文化の違いはあっても同じ人間だものね。

 

そりゃそうよね。

 

でもその文化の違いっていうのを理解してないと危なかったな、と思った出来事があった。

 

彼女たちはお腹が空いてたようで、けっこうガッツリ注文をしてた。

 

ごはんものと揚げ物とお酒。

 

まぁまぁなボリュームだ。

 

それをけっこうな勢いで食べ始めた。

 

レディに対して言う言葉じゃないけど、「ガツガツ」という擬音がピッタリ似合う感じだった。

 

その様子をみてたらこのままペロリとたいらげそうだなと思って、しばらくボーッとしてた。

 

食事を終えてお会計も済ませて彼女たちは満足そうな顔をして花火大会へと向かった。

 

ところがどっこい。

 

お皿の上にはたんまり残っているではないか。

 

あれ?

あれだけお腹すいてそうだったのに?

あれだけガツガツ食べてたのに?

 

Why?

 

あんまり美味しくなかったんかなー、とか、僕が自分で考えるよりもお腹空いてるわけではなかったのかなー?とかいろいろ考えた。

 

そんなことを考えながら片付けをしていると虎吉若女将のあゆみ氏が「中国の文化はちょっと残すのがマナーなんだよー」と教えてくれた。

 

完食すると「量が足りなかった」という印象を与える、とか。

主催者側が十分な量を用意できたことを示すためだったり、「面子」の文化における配慮の表現として、特にフォーマルな場面での礼儀作法だと解釈されてきたのだ、と。

 

ほえーーーーーーー。

 

文化の違いって恐ろしい。。。

 

もしこの時教えてもらってなかったら。

 

そのままいろんなことを考えてすごくネガティブな方向にいってしまってたかもしれない。

 

ヘタしたら「なんで残すねん!」と憤りすら感じてたかもしれない。笑

 

でも彼女たちにとってはそれは最大限礼儀を尽くしてる、ってことだった。

 

もしかしたら頭ではまだ食べたいなぁって思ってくれてたかもしれない。

でもそれが自分たちの育った環境では当たり前だったからそうした。

 

あぶねーあぶねー。

 

国によって文化の違いはある、っていうのは頭ではわかってたものの、実際に目の当たりにすると全然わからないもんだな、と。

 

何にせよ、初の中国人のお客さんは満足して帰ってくれたみたいで、よかったよかった。

 

後で調べてみたら、中国でも残さず完食する地域があるみたいで、中国全土がそういう文化というわけではないみたい。

そりゃそうかー。

中国って広いもんねー。

 

地域によって文化の違いがあったって何も不思議じゃない。

 

今まで日本人の人しか来店したことがなかったからあんまりそういうことを考える機会がなかったけど、よくよく考えたら日本狭しと言えど、地域によって文化の違いはある。

 

関東と関西ではうどんの味が違ったりするし。

 

北の北海道と南の沖縄ではそもそも気温が違う。

気温が違えば環境も違うから、それに応じた生活様式になってくる。

 

そうすると文化も自ずと違ったものになっていく。

 

同じ言語のこんな狭い国ですらそうなんだから、海を越えて全然環境が違う場所だと、その地域に適応したものにしかならない。

 

日本とは全然違う文化になるのは至極当然のこと。

 

大事なのは、その文化を受け入れて理解すること。

そしてそこからどうするかを考えること。

 

同じ地域、同じ言語、同じような文化で育っても家庭環境が違えば考え方も変わる。

 

僕は幼少期、学校のやつらほぼ全員が持ってたファミコンを買ってもらえなくて、仕方なくマンガを読んだり絵を描いたり、外で虫取りとか魚取りとかして過ごしてた。

 

よそはよそうちはうち

 

って言うのを何回親に言われたことだろう。笑

 

その家ではその家なりの文化というものがある。

 

その文化の違いを結婚した時とかに受け入れられなくて、仲が悪くなって離婚する、みたいなこともよくある話。

 

そうなってくると、文化っていうかもう人それぞれ考え方が違うっていうところまで考えた方がいい。

 

そもそもなんで同じ国・文化で育ってるからって他の人も同じ考えでいるだろう、っていう考えの方がおかしい。

 

同じ血統・同じ環境で育った兄妹でも考え方、感じ方なんて全然違うのに。

 

変な仲間意識があるのは日本が村文化だったからかしら。

右に倣えで異質なものは弾かれる。

 

多様性を謳うわりにそういう考えは根っこが深くて、どっちやねんってなる。

 

わけがわからん。笑

 

みんなそれぞれ個性があるのにね。

 

ご清聴ありがとうございました。

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