虎吉は家出をしたこどもにもピッタリ:こども食堂店主のひとりごと

店主のひとりごと

おはようございます。

 

こども食堂【虎吉】店主・高木のひとりごとです。

 

本日のテーマは『虎吉は家出をしたこどもにもピッタリ』。

 

虎吉はこども食堂を常設しており、毎日毎日こどもたちが無料でご飯を食べにやってくる。

 

暑い季節にはかき氷、寒い季節にはおでんをしたりして、四季折々を感じられるものもある。

 

夏のかき氷がわりと人気者で、中には汗だくで来てかき氷を食べてサッと涼んで帰る子もいる。

それに比べて、冬のおでんの人気はイマイチなので冬用のそういうメニューも考えようと企んでいる。

 

毎日やってるので、こどもたちと触れ合う機会が増えて、必然的に仲良くなる。

 

ここらへんが他のこども食堂とは一線を画すところで、虎吉ならではの強み。

 

「こども食堂」と謳ってはいるけど、その中身はこども食堂だけじゃなく、多岐にわたる。

 

それをどう名乗っていいのかわからないけど、そのうちいいネーミングが浮かびそうなので果報は寝て待とう。

 

活動…と言うのもどうかと思うけど、家出をしたこどもの駆け込み寺みたいなこともするように…というか必然的にそうなった。

 

オープンして1年。

 

4名の家出してきたこどもたちが虎吉に逃げてきた。

1年で4人ってのが果たして多いのか少ないのかはわからないけど。

 

それぞれ時期はバラバラで、クソ寒い中市外からチャリンコで30分かけて来た子もいる。

 

他はわりと近くの子たち。#当り前かw

 

僕自身、こどもの時に家出したいって思ったことは数え切れないぐらいある。

 

こどもの立場で考えるとそれぐらい家に居たくない、っていうことだ。

廊下とかですれ違うのもイヤだし、ひとつ屋根の下で同じ空気を吸いたくなかった。

 

その環境を作ってるのは他でもない親。

 

反抗期と同じで、こどもが家出をしてしまうのは間違いなく親のせい。

 

その親と一緒に居るのが苦痛とか、同じ空気を吸いたくないとか、そう思わせてしまってるのは親。

 

親がこどもを守るのは法律で定められてもいるけど、それを親の都合のいいように解釈してる親が多い。

 

こどもにだって人権はあるし意志がある。

 

それ親の都合とか勝手な思い込みとかで無理やり押さえつけてこども自由を奪ってる。

 

それが反抗期に繋がったり家出に繋がったりする。

 

話を聞く限りでは彼らは家に自分の部屋があるとのこと。

 

自分の部屋があるにもかかわらず家を出たいと思うのは、こどもには何の責任もなくて全部親の責任。

 

こどもが言うこと聞かないとか、親の思うようにいかないのは、何も唐突なことじゃないし当たり前の話だ。

まだ小さかったら大人しく言うこと聞くかもしれないけど、小学校を卒業する頃にはもうとっくに精神的には自立し始めて大人の階段を上ってる。

 

そんな人間に対して理不尽なことを言ってしまうとそれが少しずつ積み重なって爆発する。

それが反抗期であり家出。

 

反抗期で親に反抗的な態度をとるぐらいならまだマシで、家出とかになるともう大事件だ。

 

事実、虎吉に来た家出少年たちは言葉では言い表せないぐらい生気を失った悲壮感あふれる顔をしてた。

親に本音を話したところで聞く耳をもってくれないし、家に居れば文句を言われてうっとうしい。

精神的に逃げ場がなくなって家を飛び出してしまったんだもの。そりゃー生きる気力もなくすよ。

 

でもそれを僕に話すことで少しは緩和されたような感じはするけどしょせん対処療法で一時的なものにすぎない。

 

根本的な解決はやっぱり親との話し合いが不可欠だと思う。

 

でも家出させてしまうような親はしょせんその程度の考えしかなくて、素直に我が子と向き合うだけの器量を持ち合わせていない。

 

事実、虎吉に来たこどもたちの親は、我が子が何回も虎吉に来てるのにもかかわらず、1回も顔をみせに来たことがない。

 

僕のこどもが仮にそういうお店に出入りしてることを知ったら、早ければその日のうちに必ず挨拶をしにお店に顔を出す。遅くても2,3回ぐらい行ったぐらいで必ず。

 

いつも無料で食べさせてもらってありがとうございます!

 

と。

 

菓子折り持っていくわけじゃない。

でもそのお店のシステムに則って、何かしらお金を使う。それが最大限のお礼になるから。

 

虎吉ならとらきチケットを買うとか、お酒を飲みがてら店主の人と話をするとか、そういうことをしようと思う。

 

それが人間としての最低限の礼儀だと思う。

 

それだけじゃなく、我が子がそんなに何回も訪れたくなるような場所なら、どんなお店なのか気になるからとりあえず行ってみよう、っていう気持ちが生まれる。

 

虎吉では僕と同じような考えを持つ親は全体の約1割ぐらい。

 

圧倒的に少ないと思う。

 

皆さん気にならないのかしら?

 

家出少年たちの親も例に漏れず気になんかしていない。

 

おそらく気にしてるフリをして訪れるけど、こちら側に対しての態度がもう人として終わってる。

 

何回も我が子がお世話になっといて、はじめましての顔合わせで、開口一番「いつもお世話になってます」のひと言ぐらい言えんもんかね。

 

そこはもう大人として。

人として。

 

最低限の礼儀じゃないのかしら。

 

その人たちはどこか偉そうに振舞ってて、いきなり「◯◯居ます?」と来たもんだ。

 

その前に言うことあるでしょーが。怒

 

おそらくそれが最大限礼儀を尽くしてるつもりなんだろうけど、滲み出てしまってる。

 

家では偉そうに「オレ様」なんだろうな。

 

だからこどもが家出するんだよ。

 

そういう人はやがて誰からも見放されて孤独な死を迎えることになるだろう。

 

誰にも看取られることなく。

 

「死」さえも迷惑がられて。

 

でもたぶんそんなこと想像もしていないんだろうな。

 

「かわいそう」

 

って言葉はそういう人たちにピッタリな言葉だ。

 

そんな人間にはなりたくないけど、今の世の中はそういう親がすごく多いんだろうな、ってことはこどもたちを見てればわかる。

 

中には家出したくてもなかなか踏み出せない子もいるかもしれない。

 

そんな時にはぜひ虎吉においでいただいて。

 

泊めることはさすがに難しいけど、夜11時までは大丈夫よん。

 

ご清聴ありがとうございました。

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