人はホントに見かけによらないので気をつけよう:こども食堂店主のひとりごと

店主のひとりごと

おはようございます。

 

こども食堂【虎吉】店主・高木のひとりごとです。

 

本日のテーマは『人はホントに見かけによらないので気をつけよう』。

人を見た目とか表面的なことだけで判断するととんでもねー機会損失につながる。

…っていうことを僕は普段からずっと言ってるんだけど、改めてそのことを思い知らされた出来事があった。

大切なのは「…かもしれないな」っていう余白を残しておくこと。

それはいつも心がけてるつもりだけど、その斜め上をいった。

まだまだ修業が足りぬ。ぬ。ぬ。

 

虎吉には常連のお客さんがたくさんいらっしゃる。

 

その中のひとりで、オープンの直後ぐらいからずっと週1回ぐらい来てくれるおじいちゃんがいる。

 

お昼ごろにフラっとやってきて、ビールやハイボール2,3杯呑んで帰る。

 

特に何かを話すわけでもなく、ただボーッとテレビをみたりして過ごして、帰るころには目がトローンとしてわりとフラフラしながら店を後にする、っていうのを約1年ほど続けてくれている。

若女将が来てからはその頻度も増した気がする。笑

 

いつもすごく低姿勢で物腰が柔らかくて穏やかな人。

 

「いつもありがとうね」

「ごめんねいつも少なくて」

 

と、ホントに腰が低くてかつ虎吉を応援してくれてる。

だけどそれ以外は基本的にあまりしゃべらない。

 

基本的に僕はお客さんにガツガツしゃべりかけることはしない。

人によってはただひとりでボーっと楽しみたい人もいるからだ。

このおじいちゃんもまさにただただボーっとお酒を呑みたい人で、この1年間ずーっと僕からしゃべることがなかったから、それが居心地よくて通ってると言ってくれた。

たまに何かを話す時もあって、相撲のこととか野球のこととか、他愛もない話。

その時はすごく落ち着いた口調で淡々と話してくれる。

 

そんな穏やかなおじいちゃん。

 

若い時からこんなにも穏やかな感じだったのかなーと思っていたら。

 

1年経った今。

 

衝撃の事実を告白してくれた。

 

若い頃は奥さんをボコボコに殴っていた、DV夫だった、と。

 

まさかまさかそんなことをしてたような人には見えなかったので、ビックリして目ん玉が吹っ飛んだ。

 

今はもう奥さんや我が子にもネタにされてイジられるぐらいまでに昇華されてるらしい。

 

我が子の前だろうがかまわずに奥さんをボコボコにしてたとのことで、今の穏やかな人がらからは1ミリも想像がつかない。

 

ホントに人は見かけによらない。

 

見た目だけで人を判断してはいけない典型的な例をみた。

 

てゆーかそのおじいちゃんも全然そんな素振りをみせない、素晴らしい人だ。

最近はけっこう胸の内を話してくれることが多くて、居心地がよくてっていう話をしてくれたのもごく最近の話。

そんな衝撃の事実を話してくれたのも、そういう話をしても大丈夫だと思ってくれたからかもしれない。

僕もその波に乗ってどこで考えが改まったのかを聞いた。

すると。

奥さんを殴り続けてるうちに、ある時、「おれは何をしてるんだろう?」と自分を省みて改めたらしい。

 

高齢になればなるほど、自分自身を省みることができる人って少ない。

頭が固い人が圧倒的に多い中、人間的に尊敬できる素晴らしい人だ。

 

さらに。

 

虎吉に1年間通ったのも、僕がこどもたちと向き合って何かを伝えようとしてることがわかったからだ、と言ってくれた。

 

1年間通い続けてこのタイミングで言ってくれたっていうのがまたその言葉に説得力が出てすごく嬉しかった。

 

ちゃんとみてくれてるんだなぁと。

 

そのおじいちゃんが帰った後、もうひとりのお客さんと若女将と3人で人は見かけによらないねぇなんて話をしてた流れで、世の中にはまだまだ知らないことがあることを思い知らされた。

 

「フェチフェス」というのがある、と。

 

「フェチ」は特定の物事(物、体の一部、服装などなど)に対して強い愛着や執着を抱き、性的興奮を感じる「フェティシズム」の略。

 

フェチフェスはいわばフェチのフリーマーケット。

 

いろんなフェチを体験できる場所で、そこで交流が生まれたり、さらに深みにハマったりするらしい。

 

世の中にはいろんなフェチがいて、真空パックにされて興奮する人とか、縛られて興奮する人とか、タイプはさまざま。

 

そういうところに自ら赴くような人は、基本的に理解されないことが多いからツラい思いをたくさんしているらしい。

 

ゆえに優しい人が多い、とのこと。

 

なるほど。

 

たしかにそうだ。

 

僕自身も基本的に人に理解されることは少ないからそれで嫌な思いをしたことはたくさんある。

 

だからこそ人に優しくできるし、人が傷ついてるのはできるだけみたくない。

 

でもフェチフェスに行くような人はそんな僕よりもたぶんもっとツラい思いをたくさんしてきてるんだろうな。

 

そしてそれは外見だけでは到底わからないこと。

 

もしかしたら大人しそうなあの人も何かしらのフェチかもしれない。

 

もしかしたらフェチフェスに行ってるかもしれない。

 

そんなことはわからない。

 

そういう人こそ話すと深みがあってめちゃくちゃ面白かったりする。

 

見た目だけで判断すると話す機会を自ら手放すことになってしまう。

 

そんなことは絶対しないようにしよう、と改めて強く思った。

 

ご清聴ありがとうございました。

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